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乳腺外科医が乳がんの最新情報をブログで紹介しています
by aiharatomohiko
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サンアントニオ2011 アリミデックスとフェスロデックスの併用


閉経後内分泌感受性転移乳がんの一次療法(n=707)として、

アナストロゾール(アリミデックス) vs アナストロゾール+

フルベストラント(フェスロデックス)(500㎎→250㎎)のランダム化

比較試験の結果が報告されました。


対象は術後療法としてタモキシフェンが投与された症例、もしくは

アナストロゾール終了後1年以上経過した症例(n=12のみ)、

もしくはstageIVの症例です。


アナストロゾール群はPD時にフェスロデックスへのクロスオーバーが

強く勧められたとのことです。

無増悪期間(PFS)は、13.5月vs1 5.0月でp=0.007。

全生存期間(OS)は、41.3月vs 47.7月 HR0.81(95%CI 0.65-1.00)

とフェスロデックスの併用が優れている傾向が見られました。

サブセットでは、タモキシフェンの術後療法を行った症例では有効性が低く、

そうでない症例は有効性が高いという結果でした。


この試験の結果は併用が有意に良好でしたが、以前のRCTの結果

(Berg SABCS2009)は全くのネガティブでした。

今回の試験とどうして結果が異なったのかは不明確のため、現状では

併用は積極的には勧められないのではないかと思います。

提灯記事ならば、“フェスロデックスとアリミデックスの併用で、

予後が改善”と書くのでしょうか。
by aiharatomohiko | 2011-12-11 15:11 | 学会

フェソロデックスのポジショニング


もうすぐフェソロデックス(旧姓ファスロデックス)という内分泌治療剤が

発売されるので、論文を読んでみました。(JCO 28:4594-4600;2010)

エストロゲン受容体に結合して分解するという作用機所から、高い

臨床効果を期待されていました。

そもそも開発されていた250mgでは、転移乳がんでぱっとした結果

が得られなかったのですが(アナストロゾールには引き分けで、タモキシ

フェンには負けに近い引き分け)、用量依存性に効果が高くなることが

示唆されたので、500mgと250mgの比較試験が行われました。

対象は閉経後ER陽性の転移もしくは局所進行乳癌で、術後内分泌療法中

もしくは終了後一年以内に再発したケースです。

それ以外の一次療法としてタモキシフェンかアロマターゼ阻害薬の投与

がなされたケースも対象となります。

736名の患者さんが1:1のランダム化で250mgx2本もしくは

250mg1本+プラセボに割り付けられました。

結果は、無増悪期間でハザード比が0.80(95%CI 0.68-0.94)と

500mgが勝ちましたが、その中央値は6.5ヶ月と5.5ヶ月とわずか1ヶ月

の違いしかありませんでした。

この結果だけでは、なにも500mgを使わなくて250mgでもいいんじゃ

ないの?(針が太くてお尻に二本筋肉注射しなければならないため)と

考えてしまいます。

一方、全生存期間では、25.1ヶ月と22.8ヶ月で、ハザード比は0.84

(95%CI 0.69-1.03)でした。統計学的に有意ではないものの、

有望な数字にみえます。ぱっと読んだだけではイベント数がどれくらい

起こっているのか分かりませんでしたが、75%にイベントが起こった

ときにOSの2回目の解析が予定されており、それは2011年だろうと

論文に書いてありました。その結果に期待です。

サンアントニオか来年のASCOにはデータが出るのでしょう。

なお、QOLでは両者に違いはなかったとのことでした。

さて、500mgでSERMやAIにリチャレンジするのか、フェソロデックス。

当院での出番は、リチャレンジの結果が出るまでは、使いにくい剤型を

考えるとMPAの後になりそうです。
by aiharatomohiko | 2011-10-16 21:12 | 論文