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乳腺外科医が乳がんの最新情報をブログで紹介しています
by aiharatomohiko
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カテゴリ:学会( 104 )

SABCS2012 その5

LET±選択的CDK4/6阻害薬のランダム化PII試験の結果が発表された。

ホルモン受容体陽性かつHER2陰性のn=165例が対象である。

奏効率が34%vs26%、PFSが 26.1月 vs 7.5か月と、この時点では

かなり有望な結果である。

主な副作用は、neutropenia,leukopenia, anemia, fatigueで、

マネージメントが難しそうなものは無さそう。日本でもPI試験が進められて

いるが、世界では今年PIIIが開始予定とのこと。

この手の薬剤は、内分泌治療単独の副作用があまり強くないだけに、効果の

増強と副作用の増悪のバランスをどう考えるかが、ポイント。


エベロリムスはOSが改善しそうではあるものの、副作用が強そうなので、

バランスをどう考えるかが難しい。
by aiharatomohiko | 2013-01-13 13:53 | 学会

SABCS2012その4

TEAMstudyの検体を使用して、 6 遺伝子の25変異を (PIK3CAx10, Akt1x1, KRASx5, HRASx3, NRASx2 &BRAFx4)検討した研究の発表。
Sequenom法というMultiplexPCRと98%~以上の一致率を示す方法で変異を調べた。
この一致率が十分であるのかどうか、ちょっと個人的に判断は難しい。

結果:PI3KAの遺伝子変異を1700/4500=40%に認めた。
ほとんど(35%)がE9かE20の変異であった。PgRの発現が高い方が、NG1>3,HER2->+で変異が多い傾向にあった。
PI3KAに変異のあったものの方が転移をきたす危険性が低かったが、多変量解析では独立した因子ではなかった。

以下遺伝子変異の見つかった割合。
AKT 13.2%
BRAF 0.2%
HRAS 0%
KRAS 0.4%
NRAS 0%

ほとんどの症例でRAS/RAFの変異を認めなかった。

この研究から分かったことは、ホルモン受容体陽性乳がんで、PI3KAの遺伝子変異を約40%と高頻度に認めたことと、変異のあった症例はPgR、核異型度、HER2といった予後因子と相関を認めたが、独立した因子ではなかったことです。

つまり、現時点では変異には臨床的な意義はありません。

今後、もし変異の有無がPIK3CA/mTORパスウェイにおける標的治療の効果予測因子として有用であれば、利用価値が出て来るのだと思います。
by aiharatomohiko | 2013-01-02 23:58 | 学会

SABCS2012 その3

Faslodex 500mg と250mgを比較したCONFIRM試験のOSの

アップデートの結果。n=736。

(PFS HR0.80。中央値で一か月の違いのみ。)

前回は全体の50%でイベントが起こった時にOSは0.84(NS)であった。

今回は、75%のイベントでの解析。解析の多重性は無視している。

HR0.81(95%CI 0.69-0.96)。中央値で4か月の改善があった。

500㎎を使用した方が良さそうな気がするデータではありました。
by aiharatomohiko | 2012-12-10 16:07 | 学会

SABCS2012 その2

TAM5yvs10yを比較したATLASの結果。8yのフォローアップ。

当初の5年間はTAMのcarryover効果により差を認めなかったが、

5年を過ぎたところから効果に差が表れた。DFSで4%、OSで3%。

5年でのコンプライアンスが60%、全体では80%くらいだったため、

実際の差はもっと大きいと思われ、10年のTAMは無治療と比べると

30%ほど乳癌死亡を減らすことができる。リンパ節転移陽性や腫瘍径

が大きいとか再発リスクの高いケースは、10年の治療を検討する

必要がある。
by aiharatomohiko | 2012-12-10 15:47 | 学会

SABCS2012 その1

S1-1BIG1-98でのILC(invasive lobular carcinoma)での

治療効果を検討した研究の発表。遺伝子発現プロファイルでは、

ILCの77%がルミナルAに分類される。切り替え群を含まない4922例

での解析。4922例中3200例が解析対象。324例がILCで、2599例が

IDC。

サブタイプは、Ki67 14%をカットオフとしてルミナルAとBを分類したところ、

IDCよりもILCでルミナルAの割合が高かった。DFS OS IPCWを

エンドポイントとして検討した。

LET群はTAM群と比較すると、IDCのHR0.8に対してILCではHR0.48

と差が大きくなっている。その理由は、LET群のILCのDFSはIDCと変わら

ないが、TAM群での予後が不良なためのように思われた。

ルミナルAでは、IDCでTAMとAIでDFSに差がなく、これらはILCのLET群

とDFSがほぼ同等であった一方、ILCではTAM群の予後が不良であった。

ルミナルBでは、IDCもILCもLETが良好。OSも同様の傾向であった。

この結果はその理由があまり明確ではなく、他の試験でも同様であるか

どうかの検討が望まれた。
by aiharatomohiko | 2012-12-09 15:45 | 学会

SABCS2012 概要

今年のサンアントニオは、例年になく暖かく最高温度は25℃を超える日

もありましたが、朝夕は涼しく、会場の冷房は効き過ぎるくらいでした。

時差ボケは例年のごとくで、特に午後昼食をとってからひどくなります。

今回もPIIIの試験結果がいくつも発表されています。また、N-SAS BC03

の長期フォローアップのデータを愛知県がんの岩田先生と杏林大学の

井本先生にご発表頂き、意義深い学会となりました。
by aiharatomohiko | 2012-12-08 07:11 | 学会

EBCTCG その他

化学療法の比較

AC4=6CMF

乳癌死亡:4ACはHR0.80くらい 

治療効果はER、分化度や年齢で変わらない。


TransOX Hayes

バイオマーカーの研究を行うという話

ICH4の問題はKi67の測定方法だけでなく、ERの測定も

標準化が難しい

カットオフをどうするか とにかく標準化が問題

をHayesがしていた。

Ki67は測定誤差が大きすぎて話にならん。

SABCSで人によってばらばらというデータを出すから、

というような話だった。

OncotypeDxでなくてIHC4で良いのではないか、という質問

が出た。

Dowsettに振られていたが、実際にはあれはあれで再現性が難しい。

実臨床で使うには問題があるような話をしていた。


高齢者

欧州では、乳癌の半数が65才以上

70以上はタキサン試験の1.5% 効果は同様にある

他の化学療法や内分泌療法の試験でも70才以上で効果は変わらない

可能性が高い

臨床試験のinclusion criteriaに年齢のみを考慮する必要はない




ビスフォスフォネート

2012.6にEBCTCGでワーキンググループを持った

10Septにテレカンファレンスを持った

Sept2013に解析結果が出る予定。

DFS IDFS OS DDFS などを評価項目とする予定。

標準群で経口のビスが入っている可能性をどうするのかという

Qあり。NSABPでも10%前後のコントロール群で骨塩量減少のため

にBis服用がなされていたと指摘あり。

皆がかなり興味を持っていると思われた。


Sensible guidelines for RCT

2007 2009 2012に国際的な会合が持たれた

承認:複雑高価時間がかかる

試験開始前に複数の機関から承認を得寝ければならないので、

試験開始までに時間がかかる

複数の国で行うとなると、より大変

ICH GCP 試験参加者の権利や安全性のために重要であるが、

柔軟でない しばしば中断される 重要でない事柄に煩わされる

モニタリングも大変

そのためリスクベースのアプローチをとるようになった。

有害事象全て報告ではなく、薬剤の副作用であるという合理的な

理由があるときに報告するようにした。

臨床試験が速やかに進むような方向で検討が進んでいると感じた。
by aiharatomohiko | 2012-11-24 22:41 | 学会

EBCTCG 2日目

AIOG2012

TAMからAIの選択的切りかえは、ITTは効果を低く打ち切りは効果を

高く見積もってしまう。

DFSはHR0.8(絶対値で3%くらい) 

BC死亡は0.85(絶対値で2%くらい)

OSは2-3%くらい

AIがTAMよりも優れる。

5年過ぎてからは、AIとTAMは変わらないので、同程度のキャリーオーバー

効果があると思われる。

選択的切り替えの問題点に関して、IPCW関連の発表があった。


RTの合併症について

76試験 1951^2000年に開始した試験。

RTvsnoRT

20年で非乳癌死亡が3%増加する。

その理由は、主に心疾患(IHD,心不全、弁膜疾患いすれも L 1.48 

R1.19特に若年で左右差が大きい)、ほかにPE肺がん、食道がん

心疾患による死亡は、心臓への線量に比例する。4.7%/Gy。


MMGスクリーニングの研究

新しい研究がUKで行われることの紹介

通常は、50-70才の3年間隔でのスクリーニング

①47-50才に一回MMGスクリーニングをすることの意義 200万人

②70才以上でスクリーニングすることの意義 100万人

UKでは50-64才のRCTを行うことを70/80年代に失敗した。

65-70才のRCTを2000年代に失敗した。

結果が出るのは2020年代以降になると思われるが、新しいスクリーニング

方法や現代の機器を使用するので、無いよりも遅い方が良い

もし25%の乳癌死亡の低下が得られるのであれば、0.6%の絶対値の

ゲインとなり、他の原因の死亡がなければUKでは費用対効果がある

とされる。


タキサンの試験

2012年Lancet

ERやHER2で効果の違いはない

タキサンvsノンタキサンの研究を次回2013年に行う



アンスラサイクリンの心毒性

どの程度の危険性があるのか

心疾患による死亡は、1.5倍になる。

どの程度の期間危険性が残るのか

白血病は?SEERでは過大評価しているという話あり。
by aiharatomohiko | 2012-11-23 22:41 | 学会

ESMO2012 PHARE試験 ハーセプチン6m vs 1y

ハーセプチン術後療法の六ヶ月と一年の比較を行っていた

Phare試験の結果も報告されたようです。


3000名以上を登録した、非劣性のHRを1.15と設定した試験です。

42.5 ヶ月のフォローで395のDFSイベントが観察され、6ヶ月の

HR=1.28 (95%CI: 1.04 – 1.56, p=0.29)で非劣性が証明されなかった

という結論ですが、むしろ1年の方が優れているという結果にも

とれますので、HERAの結果とあわせるとハーセプチンの標準投与期間は

一年でほぼ決定と言えそうです。
by aiharatomohiko | 2012-10-02 00:01 | 学会

ESMO2012 HERA試験 1y vs 2y

RocheのHPからの引用ですが、ハーセプチンの一年と二年で成績は

変わらなかったようです。


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by aiharatomohiko | 2012-10-01 23:41 | 学会