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by aiharatomohiko
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E1199の論文が発表されました


E1199の論文が発表されました。N Engl J Med 2008;358:1663-71.

術後薬物療法におけるAC後のタキソール vs タキソテールと

3週投与 vs 1週投与を比較するECOG1199試験のデータが、

New England Journal of Medicineに発表されました。

内容は大方ASCOの発表通りで、以前このBLOGに書いた通りです。

そして、データの発表自体も、もともとの研究仮説であるタキソール vs

タキソテール、毎週投与 vs 3週毎投与の比較ではなく、

AC-タキソール(3週毎)を標準治療とし、AC-タキソール(毎週)、

AC-タキソテール(3週毎)、AC-タキソテール(毎週)の各群を比較したデータの

検討がメインとなっています。

この場合の統計学的な解析は、多重比較により有意水準が甘くなるため、

ボンフェローニの方法に基づいて、有意水準がp=0.017に下げられています。

(p=0.05/3 = 0.017)。これにより、タイプIエラーは0.05に保たれています。

最終結果だけを記すと、無病生存期間に関しては、AC-タキソール(3週毎)と

比較して、AC-タキソール(毎週)のオッズ比は1.27、 AC-タキソテール(3週毎)

のオッズ比は1.23とともに有意水準。AC-タキソテール(毎週)

はほぼ同等でした。

全生存期間に関しては、AC-タキソール(毎週)のオッズ比のみ有意に

良好で、1.32でした。

全体的に見るとAC-タキソール(毎週)が最も良いデータとなっています。

AC-タキソテール(3週毎)が無病生存期間で良好な結果でしたが、

全生存期間が改善されなかった理由はわかりません。

また、AC-タキソール(毎週)がAC-タキソテール(3週毎)と比べて

良いかどうかはわかりません。

しかしながら、当院としては、投与量の関係から、AC-タキソール(毎週)

を現在標準として使用しています。

付け加えるデータとしては、タキソール(毎週)の効果は、ホルモン受容体

とHER2の発現状況に影響されないということです。

余談ですが、ブリストルのMRの方がお出でになられた際に、

“サブセット解析ですから”と言われていましたが、サブセット解析とは

違います。4アームの試験としてとらえるのが、正解だと思います。
by aiharatomohiko | 2008-04-27 10:41 | 論文
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