30thサンアントニオ乳癌シンポジウム-ATLAS- |
サンアントニオ乳癌シンポジウムに参加してきました。 個人的に今年のハイライトと思っているのは、タモキシフェンの5年と 10年を比較するATLAS試験の中間解析の発表です。 この試験には、1996-2005年にわたって日本を含む世界38カ国 で11500人の患者さんが参加されました。 試験が始まったのが昔であったのと参加国の関係があり、 ER陽性が59%で後は不明ということでした。 観察期間の中央値4.2年で、コンプライアンスは、タモキシフェン5年 中止群の1%未満が別の薬剤に変更していること、タモキシフェン 10年群のうち83%が服用継続していることが示されました。 さて、効果の方ですが、再発のハザード比が5-9年で0.88、 10-14年で0.77と服用によりさらに再発が減少することが 示されました。 副作用についての報告は残念ながらありませんでした。 この結果をうけてタモキシフェンの服用期間を全ての人で直ちに 10年に延長することはないでしょうが、再発リスクの高い人 には最終結果が出るまで十分な注意をしながら投与継続する ことを選択肢に入れても良いのではないでしょうか。 |
by aiharatomohiko
| 2007-12-16 20:01
| 医療
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