しぼむアテゾリズマブへの期待 その2IMPASSION131 |
転移性トリプルネガティブ乳がんの一次治療としてパクリタキセルにアテゾリズマブの上乗せ効果を検証するIMPASSION131の結果が報告されています(Ann Oncol. 2021Aug;32(8):994-1004.)。PD-L1発現陽性でのPFS中央値はアテゾリズマブ群で6.0カ月(95%CI 5.6~7.4カ月)、プラセボ群では5.7カ月(95%CI 5.4~7.2カ月)でHR 0.82(95%CI0.60~1.12、P=0.20)と有意な改善は認めなかった。
また、OSも有意な改善は無かった(というかOS推定値がアテゾリズマブ群で6か月も悪い傾向。HR 1.11, 95% CI 0.76-1.64; median 22.1 months withatezolizumab-paclitaxel versus 28.3 months with placebo-paclitaxel)。
nabPTXでは良い傾向にあったが有意差検定はさせてもらえず、PTXでは勝てなかったアテゾリズマブの未来は明るいと言えないかもしれません。 |
by aiharatomohiko
| 2022-03-05 23:14
| 論文
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