アベマサイクリブで再発抑制 MONARCH-E |
ホルモン受容体陽性、HER2陰性の術後再発高リスク乳がんに対して、ホルモン治療±アベマサイクリブのRCTの結果が論文発表されました(J Clin Oncol 38:3987-3998)。なぜNEJMでないのかはよくわかりません。
5,637名の患者さんが登録され、323IDFSが起こった時点での解析です。組み入れ基準は Patients with four or morepositive nodes, or one to three nodes and either tumor size ≥ 5 cm, histologic grade 3, or central Ki-67 ≥ 20%と記載されています。
治療効果は、 ( hazard ratio, 0.75; 95% CI, 0.60to 0.93 P = .01), 2-year IDFS rates of 92.2% versus88.7%と記載されています。
観察期間が短いので何とも言えないのですが、統計学的には有意に改善されていますので、再発高リスクには標準と言って良いと思います。
ただし、治療効果はハザード比0.75なので、そんなに大きな効果ではありません。
日常臨床で誰に使うか、という事を考えると、副作用とのバランスで、あまり高齢ではなくリスクがそれなりに高い方、具体的には組み入れ基準の“ four or more positive nodes, or one to three nodes and either tumor size ≥ 5 cm“に該当する方でしょうか。
より長期のフォローアップが報告されれば、もうちょっとピントが合ってくると思いますので、よく考えてみます。 アベマサイクリブはよいフリカケ薬という印象です。 |
by aiharatomohiko
| 2020-11-26 22:37
| 論文
|
<< しぼむアテゾリズマブへの期待 ... | n0高リスクに対する術後ハーセ... >> |