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乳腺外科医が乳がんの最新情報をブログで紹介しています
by aiharatomohiko
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BOLERO2から振り返るフリカケ薬の話 その1

今更の話題で失礼します。


標準治療にプラスアルファで追加して使用する薬剤、例えば化学療法に併用するアバスチン、は、標準治療である化学療法単独と比較して、代用指標である奏効率と無増悪生存期間を改善するものの、患者さんの直接のメリットである真の指標の全生存期間を改善しないことがランダム化比較試験により示されています。


一方毒性や費用は高くなります。つまり、化学療法にアバスチンを併用しても、生きている時間が延びないばかりか副作用が強くなり余分なお金もかかるという弊害があります。なので、いわゆる標準治療とはいえず、治療の選択肢の一つという位置づけだと考えます。強い抗腫瘍効果というメリットがデメリットを上回ると考えられる患者さんのみに使用すべき薬剤で、そのメリットが見つけられなければ使用する必要はないでしょう。

この手の薬はなくてもよいという意味でご飯にかけるフリカケみたいです。何でもかんでもフリカケをご飯にかけて食べる人がいるかと思えば、ほとんどフリカケは使わない人もいますね。私はフリカケを基本的には使いませんけれど、フリカケが大好きな人も結構いるようです。


一方、抗HER2薬は化学療法と併用すると、患者さんの真のメリットである全生存期間を改善することが示されているので、フリカケでなくカツ丼のとんカツみたいなものでしょう。

さて、こういったフリカケ薬は他にもホルモン剤にフリカケるエベロリムス(アフィニトール)、最近ではパリボシクリブ(イブランス)があります。私は基本的にフリカケを使わない立場ですが、新しい薬が出てきたので、フリカケ薬のデータを私的にレビューしてみます。



by aiharatomohiko | 2018-07-09 00:18 | 医療
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