GS1-06 SUCCESS A study これも覚えておくべきnegative studyか |
化学療法の後にゾレドロン酸を2年vs5年を比較したRCTの結果が報告されました。対象が明確に記載されていないが、試験に登録されたのは3754名の化学療法の適応がある患者さんのようで、うち2987名が解析対象となっています。 評価項目は、ゾレドロン酸を開始して2年目を起点とした、adapted DFSとadapted OS。 予め最長観察期間が4年と規定されているようです。観察期間中央値約3年時点での結果は、いずれも差を認めなかった(HR0.97 95%CI 0.75-1.25イベント数aDFS n=250)。OSも同様の傾向。副作用は5年の方が多かった。
結果:実臨床で術後に再発予防を目的としてゾレドロン酸を使用するときには、2年を超えて投与するメリットを証明できなかった。
問題点:良くあることだけど、学会ではそもそもの統計学的仮説がきっちり発表されていない。adaptedDFSはITT解析でない。どうせなら2年の時点でランダム化すればいいのにと思う。一般的にゾレドロン酸の適応にならないと思われる閉経前が4割以上含まれていることで検出力が落ちている。閉経後に限定して、ゾレドロン酸無しの群があればそもそもゾレドロン酸が必要かどうかを検証できたかもしれないが、スタート前にわからなかったことも多いと思います。結局この試験の結果では、まず2年必要かどうかわからないし、2年でよいかどうかもはわからないけど、5年行くと副作用が増えることは確実というすっきりしない幕切れに。。。 |
by aiharatomohiko
| 2017-12-23 17:27
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