サンアントニオ2009 後で使うしかないファスロデックス |
ファスロデックスはエストロゲン受容体に対するアゴニスト様作用を持たず、 ERに結合してかつこれを分解させるという作用機序から前評判がかなり 高かったものの、臨床での効果が振るわなかったため、開発に難儀して いました。 今回転移性乳がんの一次内分泌療法として、ファスロデックス+アリミデックス vs アリミデックス単独の試験の結果が発表されました(n=514)。 有効性に関しては、無増悪期間、全生存期間ともにファスロデックスの併用 で全く改善されず、そればかりかほてりは悪くなるという結果で、発表者さえ 併用すべきでないというさえない結論でした。今までの試験結果から、 併用に活路を見出せれば、というところだったのですが、残念でした。 ファスロデックス500mgと250mgの比較試験の結果も発表され、500mg の方の無増悪期間が20%ほど良く、全生存期間も良い傾向にありましたが、 太い針をブスブスお尻に刺す必要があり、正直一次・二次療法では使いづらい です。 出番はかなり後の方になるのではないでしょうか。 |
by aiharatomohiko
| 2010-04-02 15:06
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