サンアントニオ2008 ZO-FAST |
アロマターゼ阻害薬を投与することで骨塩量の低下や骨折率が増加 することが知られていますが、これを軽減する目的でゾレドロン酸 (ゾメタ)が使用されたのがZO-FAST試験です。 この試験では、レトロゾール投与開始と同時にゾメタを開始する群 (IMMEDIATE群)と骨塩量が減少してからゾメタを投与する群 (DELAYED群)の比較が行われました。 投与開始一年後の腰椎の骨塩量を一次評価項目としています。 ゾメタの投与は半年毎に5年間です。 投与開始一年後の腰椎の骨塩量はIMMEDIATE群が良好で、 この効果は3年まで持ち越されましたが、3年の骨折率では両群間に 有意な差を認めませんでした(5.0% vs 6.0%)。 驚いたことには、DELAYED群と比較してIMMEDIATE群で再発が 40%も減少したことです。イベント数がまだ少ないので断定的な事は いえませんが、局所再発が約1/5に、骨転移が半数に、しかし実質臓器 である肺や肝転移では減少なし、という結果でした。 ABCSG12試験と同様に、本試験でもゾメタの投与が再発を抑制する という結果がでました。しかも40%も。やはりハーセプチンより偉いのか、 ゾメタは。。。 ちまたの噂に上っていたAZURE試験の結果は発表されませんでしたが、 これで有意な結果がでれば、術後の再発予防にゾメタを使用する方向に 一気に傾きそうです。 |
by aiharatomohiko
| 2009-01-31 21:50
| 学会
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