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乳腺外科医が乳がんの最新情報をブログで紹介しています
by aiharatomohiko
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BOLERO2から振り返るフリカケ薬の話 その3

エベロリムスがHRQOLを改善するという研究を追いかけたところ、ECCO2011の中間解析結果と2013Cancerの論文化された最終報告の結果があまりに異なっている理由が理解できなかったので、会社に問い合わせてみたところ、以下の事実がわかりました。

Q1:最終解析の論文には中間解析の事が触れられていないようです。また、二回解析をしているにもかかわらず、最終解析の論文ではαが5%と記されており、調整がなされていないようですが、何故でしょうか?

A1-1:中間解析の結果が論文にて触れられていないというご指摘について。

ご指摘の通りで、Time to deteriorationの中間解析結果については、最終解析の論文には触れられておりませんでした。しかし、確認しましたところ、NEJM2012の中間解析結果の論文で、以下のように触れておりました。(P525右下~P526にかけて)

The time to deterioration of ECOGperformance status and time to deterioration of quality of life (≧5%) were notstatistically different between the two treatment groups (data not shown).”

A1-2αの調整について

主要評価項目のPFSと、主要な副次的評価項目と設定していたOSの解析について調整しておりました。QOL等は、副次的評価項目であったため、α調整は実施しておりませんでした。

事前の解析計画では、「QoL解析はPFS評価時に同時に解析する」となっており、PFS中間解析(7カ月 フォローアップ)時点でポジティブな結果が出たので、QoL解析もその時点で行いました。その後、PFS最終解析時点でもQoL解析を行いました。

→以上の話は、BOLERO2試験がはじめられた当時HRQOLはおまけ程度の扱いで、そもそもアルファが割り当てられていない。にもかかわらず検定がなされているし、検定時には多重解析の調整もされておらず、中間解析が行われた事実すらHRQOLの最終解析時の報告では触れられていないということを示しています。知らなんだなあ~。

Q2:中間解析のイベント数が324、最終解析が36710%くらいしか変わらないのに、中間解析はmedian TDD4.5月と4.4月とほとんど同じでハザード比は0.91(95%CI 0.68-1.20 p=0.217)だったのに、論文では”Themedian TDD in HRQOL was 8.3 months with EVE+EXE versus 5.8 months with PBO+EXE(hazard ratio, 0.74; P<.0084)“と結果が大きく異なるのはなぜ?

A2:イベント数が10%しか変わらないのに数値が大きく変わるのは、観察期間がほぼ3倍になったことで打ち切りが少なくなったことが理由であるとのことでした。

打ち切り症例が観察されたことが中間解析と最終解析の結果の違いを説明するということが妥当かどうかを医療統計家の先生に問い合わせたところ、驚愕のコメントをいただきました。。。

Y先生:生存時間解析では打ち切りはほとんど情報にならない(たとえ追跡期間がグンと延びても)のですが、、、すぐには納得しがたい説明ですね。

わたくし:たとえば、ある時点で打ち切り症例が3/4あったのが、時間が経過して1/4になったとしても、イベント数が大きく変わらない場合=イベントが起こっていない人の観察期間が延びただけという場合は、PFSの中央値はほとんど変わらないはず、という意味に理解してよろしいでしょうか?

Y先生:各群のPFSの中央値は変わりますが、群間差であるHRとその精度(検出力と考えて良い)はほとんど変わらないはずです。しかしながら、ハザード比が大きく変動してるんですよね。10%のイベント増加で。。。本当かな、、

統計家の先生のコメントは、以下の様に理解しました。

informative censoringなどのバイアスが無ければ、打ち切りに群間差はない。とすると、PFSの値が変わったとしてもハザード比は大きく変わらない。反対に、ハザード比が大きく変わるということは、打ち切りにバイアスがあることが否定できず、データの信頼性に問題がある。

会社に統計家の先生のコメントを投げかけたところ、お返事を頂けるとのことでしたが、一月経過してもお返事を頂けていないので、一旦BOLERO2の件は終了します。

統計解析の経緯を見る限りにおいて、BOLERO2がはじめられた頃にはQOLは適当な扱いを受けていたこと、学会などでPROの重要性が取り上げられるようになってきたため、今後はきちんとした解析が行われるようになるのではないか、というのが現時点での個人的な感想です。


# by aiharatomohiko | 2018-08-25 08:45 | 論文

BOLERO2から振り返るフリカケ薬の話 その2

BOLERO2はアナストロゾールもしくはレトロゾールを服用中に再発したもしくは増悪した局所進行もしくは転移乳がんを対象とした、盲検プラセボ対照ランダム化比較試験で、プラセボ+エキセメスタンとエベロリムス+エキセメスタンが比較されています。

結果は、無増悪生存期間が、プラセボ+エキセメスタンで2.8月、エベロリムス+エキセメスタンで6.9月と4か月の延長で、ハザード比は0.43と有意な結果でした。

PFSが2倍以上に延びています。奏効率も1.7%vs12.6%と大幅に改善されています。有害事象はエベロリムス群で口内炎と肺炎が多い。ただ、真のエンドポイントであるOSに有意な改善は見られなかった。QOLはエベロリムス群で有意に良好であった、というものです。

抗腫瘍効果はアバスチンと似たような傾向ですが、患者さん目線で重要なのは、エベロリムスでは副作用が多く出るにもかかわらず、HRQOLが改善されているという点だと感じます。FDAがアバスチンの認可を取り消したのに、エベロリムスの認可を取り消さなかったのは、その辺りにあるのかなあ、と漠然と考えていました。

ということで、エベロリムスによるQOLの改善効果を報告した2013年のCancerの論文を読んでみました。
この論文では、EORTCQLQC30のglobal health statusのscoreのベースラインから5%の低下をイベントとして、カプランマイヤー曲線で両群を比較したものです。この論文では、確かに”The median TDD in HRQOL was 8.3 months with EVE+EXE versus 5.8 months with PBO+EXE (hazard ratio, 0.74; P<.0084).“という結果が報告されています。(写真上)
f0123083_23113220.jpg

しかしながら、以前にQOLが変わらなかったという発表を見た記憶があったので、調べてみました。
2011年のECCOです。この報告では、median TDDは4.5月と4.4月で変わりはなく、ハザード比が0.91(95%CI 0.68-1.20 p=0.217)と有意な結果ではありませんでした。(写真下)
f0123083_23114227.jpg

イベント数は367vs324と学会発表の方が少ないので、これは中間解析に当たるはずですが、論文としては発表されていないようです。しかも、有意な差があったと報告された2013年のCancerの論文では、中間解析の事は触れられておらず、両側α5%で検定しているのです。中間解析が行われるとαが消費されるので、本解析で両側5%というのは通常あり得ないことになります。さらには、イベント数が10%ほど増えただけで、こんなに中央が変わりかつ結果が激しく有意になるのはちょっと奇異に感じましたので、ノバルティス社に問い合わせてみました。

その結果、なんと驚愕の事実が。。



# by aiharatomohiko | 2018-07-11 23:16 | 医療

BOLERO2から振り返るフリカケ薬の話 その1

今更の話題で失礼します。


標準治療にプラスアルファで追加して使用する薬剤、例えば化学療法に併用するアバスチン、は、標準治療である化学療法単独と比較して、代用指標である奏効率と無増悪生存期間を改善するものの、患者さんの直接のメリットである真の指標の全生存期間を改善しないことがランダム化比較試験により示されています。


一方毒性や費用は高くなります。つまり、化学療法にアバスチンを併用しても、生きている時間が延びないばかりか副作用が強くなり余分なお金もかかるという弊害があります。なので、いわゆる標準治療とはいえず、治療の選択肢の一つという位置づけだと考えます。強い抗腫瘍効果というメリットがデメリットを上回ると考えられる患者さんのみに使用すべき薬剤で、そのメリットが見つけられなければ使用する必要はないでしょう。

この手の薬はなくてもよいという意味でご飯にかけるフリカケみたいです。何でもかんでもフリカケをご飯にかけて食べる人がいるかと思えば、ほとんどフリカケは使わない人もいますね。私はフリカケを基本的には使いませんけれど、フリカケが大好きな人も結構いるようです。


一方、抗HER2薬は化学療法と併用すると、患者さんの真のメリットである全生存期間を改善することが示されているので、フリカケでなくカツ丼のとんカツみたいなものでしょう。

さて、こういったフリカケ薬は他にもホルモン剤にフリカケるエベロリムス(アフィニトール)、最近ではパリボシクリブ(イブランス)があります。私は基本的にフリカケを使わない立場ですが、新しい薬が出てきたので、フリカケ薬のデータを私的にレビューしてみます。



# by aiharatomohiko | 2018-07-09 00:18 | 医療

GS4-1  GnRHアナログの卵巣機能保護効果のメタ解析



GnRH
アナログを化学療法時に使用することによる卵巣機能保護効果を調べた5つのRCTのメタ解析の結果です。n=873

1年時に閉経していた割合は40%前後とほとんど差を認めなかったが、2年時の閉経割合は18% vs 30%GnRHアナログを用いた群で低かった。

出産数は37 vs 20GnRHアナログを用いた群で多かった。

DFS
は全体でも、ER陽性でもER陰性でも差を認めなかった。

OS
でも明らかな差はなかったという結果でした。


化学閉経による更年期障害でQOLが下がる可能性を考えると、ルーティンで卵巣機能保護を目的としてGnRHを使用することを考慮しても良いかもしれません。


# by aiharatomohiko | 2018-05-11 20:21 | 学会

GS3-5 Gepar-Septo 最強の化学療法レジメか


術前化学療法としてweekly PTX80 or nab PTX125mg/m2x12E90C600 x4を比較したGepar-Septo試験の生存期間の結果が報告されました。


対象:1204名のcT2-cT4a-dcT1cでハイリスク。

統計学的仮説:248イベントで両側α5%、80%の検出力、HR0.70

結果:追跡期間49か月の時点でHR0.690.54-0.89 p=0.0044)と有意にDFSを改善した。サブグループ解析では、この効果はホルモン受容体の状況やHER2の状況によらないことがわかった。pCRになった人では明らかな差が認められなかったが、生存率が高いのでイベント数が少なく差が検出できなかった可能性はある。


副作用について今回は報告されていないが、discussionではnabPTXで末梢神経障害の頻度が倍くらいになると言っていたようですが、以前の論文に詳しく記載されているのではないかと思います。

Dose dense AC-PTXTACと並び最強のレジメであるAC-weeklyPTXに対して30%も再発を減らすという有用性に関して画期的な報告。しかしながら、discussionではあまり盛り上がったようすがなく、質問は既報のはずの副作用の事ばかり。末梢冷却などで副作用をコントロールできれば、今後標準レジメになる可能性はあるか。保険適応はどうなるのでしょうか。

いずれにせよ、進行再発ではweeklyPTXに勝てなかった weekly nabPTX が再発抑制では勝ったというのは画期的な結果に思えます。


# by aiharatomohiko | 2018-02-26 23:07 | 学会

タモキシフェンの10年投与 ATLASの再検討



タモキシフェンを5年以上使用する時に重要なデータとなるATLAS試験の結果を改めてみてみました。Lancet 2013; 381: 805–16


閉経前と閉経後の違いが気になります。実際に登録された閉経前のケースはわずか10%程度で、ほとんどは閉経後のケースです。この状況で閉経前に結果を適用してよいかどうか(結果の一般化の問題)ですが、再発リスクのサブグループ解析を見ると、ratio of annual event rates (SE)は、閉経前0·81(0·15)に対して、閉経後0·85 (0·05)と大きく変わらないので、結果を適応して問題ないでしょう。


ER陽性での結果を再確認すると、Recurrencerate ratio [RR] 0·90 [95% CI 0·79–1·02] during years 5–9 and 0·75 [0·62–0·90]in later years 全期間では0·85 (SE 0·05); breast cancermortality RR 0·97 [0·79–1·18] during years 5–9 and 0·71 [0·58–0·88] in lateryears.全期間では0·83 (SE 0·07)です。タモキシフェンの延長効果は10年目以降に明らかになります。再発の内訳をみると、Isolated local 0·73 (0·13)Isolated contralateral 0·75 (0·11)Distant 0·90 (0·06)と遠隔転移を押さえる効果は高くないように思えますが、それでも乳がん死亡を17%減少させる効果があるので、リスクの高い人には投与を検討する必要があります。

例えば、T2N1-3ならば5-15年のbreastcancer mortality 20%ほど(N EnglJ Med 2017;377:1836-46.)なので絶対値で3%ほどのメリットが期待できます。T2N0ではその半分ほどのメリット、T2N1-3ではその間になります。以上のメリットと副作用のバランスを考えた上で、10年のタモキシフェンを提示する必要があります。


# by aiharatomohiko | 2018-02-18 22:26 | 論文

GS3-1 ABCSG16 延長期間2年で良いのならば朗報ですが


TAMAITAMからAIに切り替えて4-6年ホルモン治療を行っている3484名の閉経後乳がんを対象として、アナストロゾール2年 vs 5年を比較したABCSG16試験の追跡期間中央値106か月の結果が発表されました。

主要評価項目はDFSで、ランダム化された時点とランダム化2年後を起点とした2種類の解析がなされたと書いてありました。どっちがメインとかαエラーがどうなっているか詳細は書いてなかったですが、他の記述と発表された結果からは前者のようです。

統計学的仮説は、HR0.74を両側α5%で85%の検出力で検出するために433イベントが必要で、全患者を10年フォローすることが決まっていたようです。ということから、これは優越性試験という事が分かります。

3469名を対象として、762イベントが起こった時点で解析されたようです。なぜこんなにイベント数がオーバーランした時点まで解析を待ったのかはわかりません。

対象は2/3n0で、化学療法がおこなわれていたのは30%でした。TAM50%。TAM-AI40%、AIのみは10%以下でした。なので、この試験の対象のほとんどはTAMからスタートした人であるという点は重要です。

結果:ランダム化した時点からのDFSHR1.00795CI0.87-1.16NSでした。サブグループで、heterogeneityはありませんでした。TAM単独でも、AIが入っていても変わらない。OSも変わらず。骨折は5年投与群で多かった4.7%vs6.3%。つまり、5年のAI2年のAIに対する優越性を示せなかった。

結論:予後を改善せず、骨折が多いために、AI2年で十分ということでした。MA17の後解析で、LETは経時的にハザード比が下がる=再発を抑える効果が高くなる=長く服用すればするほど良い(Breast Cancer Res Treat. 2006 Oct;99(3):295-300.)という結果が出ていたので、5年完了するまで継続していました。探索的な結果ではありますが、今回の結果とは齟齬があります。SOLE試験もその背景によりデザインされていたのだろうと思います。今後どうするべきかよく考えないといけないですね。


# by aiharatomohiko | 2017-12-25 15:24 | 学会

GS1-06 SUCCESS A study これも覚えておくべきnegative studyか

化学療法の後にゾレドロン酸を2年vs5年を比較したRCTの結果が報告されました。対象が明確に記載されていないが、試験に登録されたのは3754名の化学療法の適応がある患者さんのようで、うち2987名が解析対象となっています。

評価項目は、ゾレドロン酸を開始して2年目を起点とした、adapted DFSadapted OS

予め最長観察期間が4年と規定されているようです。観察期間中央値約3年時点での結果は、いずれも差を認めなかった(HR0.97 95CI 0.75-1.25イベント数aDFS n=250)OSも同様の傾向。副作用は5年の方が多かった。


結果:実臨床で術後に再発予防を目的としてゾレドロン酸を使用するときには、2年を超えて投与するメリットを証明できなかった。


問題点:良くあることだけど、学会ではそもそもの統計学的仮説がきっちり発表されていない。adaptedDFSITT解析でない。どうせなら2年の時点でランダム化すればいいのにと思う。一般的にゾレドロン酸の適応にならないと思われる閉経前が4割以上含まれていることで検出力が落ちている。閉経後に限定して、ゾレドロン酸無しの群があればそもそもゾレドロン酸が必要かどうかを検証できたかもしれないが、スタート前にわからなかったことも多いと思います。結局この試験の結果では、まず2年必要かどうかわからないし、2年でよいかどうかもはわからないけど、5年行くと副作用が増えることは確実というすっきりしない幕切れに。。。


# by aiharatomohiko | 2017-12-23 17:27

サンアントニオ GS1-02 NSABPB47 素晴らしいが、negative


なかなか結果が発表されなかったので芳しい結果ではなかったのかな、と心配していたら、残念ながらその通りだったようです。

ハーセプチンの術後療法での有効性が報告されたNSABPB31でのエントリー基準は参加施設で検査したHER2FISH>2.0もしくはIHC3+でしたが、セントラルで調べると174/1795 9.7%はHER2陰性でした。そのHER2陰性のサブセットでも、再発の相対比は0.5以下とハーセプチンの効果をHER2陽性と同等に認めた。またN9831でも同様な傾向を認めたため、ハーセプチンはHER2陰性でも効くんじゃないか、という仮説が提示されました。それを検証するために行われたのがこの試験です。



対象:HER2 1+もしくは、2+かつHER2 FISH陰性(ratio<2かつ<4)のhigh risk node negativen+

腫瘍評価項目:IDFS

統計学的仮説:ハーセプチン追加による33%のリスク低減を90%のパワーで検出する。片側α2.5%の有意水準。264イベントで解析。

3270名をランダム化、中央値46か月のフォローアップ。

5IDFS89.2%vs89.6%、イベント数は264で、ハザード比は0.98(0.77-1.26)であった。フォレストプロットでもinteractionはなし。IHC1+2+で違いはなし。心毒性は高く、OSはむしろ悪い傾向(HR1.33(0.91-1.94))。

二つの試験の後ろ向きの解析で同様な結果が出たにもかかわらず、前向きに試験をするとnegativeとは。。。結果がnegativeな試験を覚えるのは難しいが、この試験は個人的に特別なものとして忘れがたいですね。中央で集中して行った検査より、各施設で行った検査の方が試験の結果を反映している=正確であることを示唆したともいえるのではないでしょうか。


# by aiharatomohiko | 2017-12-21 22:54 | 学会

SABCS2017 EBCTCG dose dense



EBCTCG 2週毎と3週毎の術後化学療法のメタ解析による比較の結果がサンアントニオで発表されました。

結果です。


再発:相対比 0.83 乳癌死亡:相対比0.86


再発;ER陰性:相対比0.82 ER陽性:相対比0.86


結果再発を認めない死亡数の増加はなく、OSの相対比は0.87で絶対値の差は3%であった。



Dose denseはメーカーの強力なプッシュにより広がってきているようにも見えますが、3週毎投与との効果の差はそう大きくはなく、3週毎PTXweekplyPTXに変えた効果と同じくらいです。


無治療と比較すると、ACHR0.75)xPTXHR0.83)xdose dense(HR0.83)もしくはweeklyPTX(HR0.80)を掛け合わせると再発を半分くらい抑えることになります。まあ、これはこのメタ解析の結果を待つまでもなく計算できたわけですが。


学会発表で時間が限られていたために、特にsequentialconcurrentでのレジメなど細かいところがわからないので何とも言えないものの、dosedensityを上げることの有用性がERが陽性・陰性によらずにほぼ同程度にあると示されたのは、良かったと思います。


論文化したら詳しく読み込みたい研究です。





# by aiharatomohiko | 2017-12-16 21:24 | 学会

SOLE試験って知ってます?

結果がNegativeな試験は覚えるのが難しい。SOLE試験もそんななかの一つになってしまいました。まあ、結果がどう出るかは運みたいなものがあるんですけどね。これは、レトロゾールを中止した後再開することで、ホルモン治療への耐性を克服できるという動物実験からヒントを得た研究です。


4-6
年の術後ホルモン治療中に無再発である4851名の閉経後女性が、試験治療の9月レトロゾール3月休みx4年休みなしレトロゾール1年計5年 (n=2425) と標準治療 休みなし5年レトロゾール(n=2426)にランダム化されています。アロマターゼ阻害薬10年が標準かいっという突っ込みを頂くのは当然ですね。反論はできません。

結果です。中央値60月フォローアップの結果です。Disease-free survival was 85·8% (95% CI 84·2–87·2) in theintermittent letrozole group compared with 87·5% (86·0–88·8) in the continuousletrozole group (hazard ratio 1·08, 95% CI 0·93–1·26; p=0·31). と間歇投与群の優位性はありませんでした。副作用も差がありませんでした。

Negativeでした、というだけで片がついてしまいますが、それだけでは寂しいので、細かく内容を見てみました。


まず、対象でアロマターゼ阻害薬のみを処方されていたのは43%で、18%がSERMのみ(このpopulationは標準治療と言えますね)、SERM-AI39%という構成でした。対象がヘテロであるのがわかります。それぞれの治療効果を見てみると、どの評価項目でも、間歇投与群は、前治療がSERMの症例で悪く、AIの症例で良くなっています。遠隔再発は推定値で25%の改善が示唆されるという結果です。


だからといって、改めてこのポピュレーションでRCTをやり直すという事はないでしょうし、途中で治療をお休みするのは結構面倒くさいので、今後よほどの治療効果が報告されない限りは顧みられることはない投与法だと思います。

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# by aiharatomohiko | 2017-11-23 09:38 | 論文

Olaparibよ、お前もか。



BRCA
遺伝子に体細胞変異のある、転移に対して化学療法を受けていないもしくは一次化学療法を受けた302名のHER2陰性の転移乳癌を対象に、標準治療として単剤の化学療法(capecitabine;eribulin mesylatevinorelbineのいずれか) or olaparibを比較した研究の結果がNEJMDOI: 10.1056/NEJMoa1706450)に発表されました。


登録された患者さんは、一次化学療法が30%、二次化学療法が70%でしたが、対象はかなりややこしかったので、以下に貼り付けます。Patientshad received no more than two previous chemotherapy regimens for metastaticdisease, and they had received neoadjuvant or adjuvant treatment or treatmentfor metastatic disease with an anthracycline (unless it was contraindicated) anda taxane. Patients with hormone-receptor– positive breast cancer had receivedat least one endocrine therapy (adjuvant therapy or therapy for metastaticdisease) and had had disease progression during therapy, unless they haddisease for which endocrine therapy was considered to be inappropriate.Previous neoadjuvant or adjuvant treatment with platinum was allowed if at least12 months had elapsed since the last dose. Previous treatment with platinum formetastatic disease was allowed if there was no evidence that diseaseprogression had occurred during treatment.


デザインとしては、“
If statistical significance was shownfor progression-free survival, time to a second progression event or deathafter a first progression event was then compared between groups with the useof a stratified log-rank test and a hierarchical multiple-testing strategy. If statisticalsignificance was shown for time to a second progression event or death after afirst progression event, overall survival was then compared between groups withthe use of a stratified log-rank test.”とあるように、まずはPFSを検定して、有意であればtime to a second progression event or deathを検定する、さらにこれが有意であればOSを検定するというドミノ倒しのようにαエラーを保ったままでいくつもの仮説を検証できる、上手くいけば一粒で三度美味しいデザインです。患者さんの振り分けは21olaparibは絶対に勝つで、という意欲が伺えます。なお、olaparibへのクロスオーバーは許容されていませんでしたが、標準治療群の約8%にPARPiが使用されていました。


さて、結果は以下の通りです。

Medianprogression free survival was significantly longer in the olaparib group thanin the standard therapy group (7.0 months vs. 4.2 months; hazard ratio fordisease progression or death, 0.58; 95% confidence interval, 0.43 to 0.80; P<0.001).The response rate was 59.9% in the olaparib group and 28.8% in thestandard-therapy group.ということで、PFSのハザード比が40%も改善して第一のドミノが倒れ、奏効率も2倍というolaparibの顕著な抗腫瘍効果が観察されました。ただ、改善されたPFSの絶対値は、そもそも組み入れられた患者さんが治療に対する抵抗性が高かったためか、わずかに2.8か月でした。

2番目のドミノも、以下の如く有意な改善を示して、倒れました。The median time from randomization to a second progression event ordeath after a first progression event was 13.2 months in the olaparib group and9.3 months in the standard-therapy group (hazard ratio, 0.57; 95% CI, 0.40 to0.83; P = 0.003).

ここまでは上々でしたが、残念なことにもっとも重要な3番目のドミノであるOSは、倒れませんでした。OS did not differ significantlybetween groups (hazard ratio for death, 0.90; 95% CI, 0.63 to 1.29;P = 0.57). The median time to deathwas 19.3 months in the olaparib group and 19.6 months in the standard-therapygroup。カエサルならば、olaparibよ、お前もか、大阪人ならば、何やそれっ、て突っ込んだことでしょう。エベロリムスやアバスチンと変わらない。。。Discussionには、OSの違いを検出する十分なパワーがなかったって書いてありましたけど、それならば何のためのhierarchical multiple-testing strategyなのか。そもそもパワー不足と事前にわかっていたならば、検定する意味があるのでしょうか。カプランマイヤーはolaparibの方がなんとなく上の方なので、本気で勝つ気でいたのなら、十分なパワーを確保して研究すればよかったのに、と思いました。


結果を改めて解釈するならば、化学療法と比較して抗腫瘍効果はolaparibで高かったものの、真のエンドポイントであるOSは改善されず、QOLは若干良かったものの、副作用として消化器症状と貧血が強い。何だか微妙だな、、、患者さんにとってのベネフィットといえば、高い抗腫瘍効果という事になるので、アバスチンと同じように有症状や進行の速そうな方には基本的に使う方向で、それ以外ではちょっとよく考えて使いましょう、という印象です、個人的には。


今後の展開として、メーカー(といわゆるKOL)はいい薬だbiologyを反映した素晴らしい薬だと喧伝し、使え使えとなるんでしょうか。ただ、遺伝子診断が一般化するまでは、そもそも対象となる患者数がかなり少ないので、一般にはあまり注目を集めることはなさそうにも思えますが。


# by aiharatomohiko | 2017-09-18 21:19 | 論文

ハーセプチンのバイオシミラーの研究がイケてない件

CT-P6というハーセプチンのバイオシミラーとハーセプチンを比較した第三相試験の結果がLancetVolume 18, No. 7, p917–928, July 2017)に掲載されていましたが、抄録を読んだだけで全文を読む気を失ってしまいましたので、そのつもりで読んでください。

この研究は、549名の早期乳がん患者さんに対して、術前化学療法としてDTX75 -FE75Cハーセプチン or CT-P6を比較しています。二重盲検であったというのはデータの信頼性を高めていますが、一次評価項目がpCRであったというので、全文を読む気が失せました。その理由はこのブログに過去つらつらと書いているように、pCRが予後を代替する指標ではないからです。この研究は同等性を比較するという事になっています。結果は以下抜粋の如くで、A similar proportion of patients achieved pathological completeresponse with CT-P6 (116 [46·8%; 95% CI 40·4–53·2] of 248 patients) andreference trastuzumab (129 [50·4%; 44·1–56·7] of 256 patients). The 95% CI ofthe estimated treatment outcome difference (−0·04 [95% CI −0·12 to 0·05]) waswithin the equivalence marginということだそうです。なお、副作用は大差ないようです。


本文を読んでないので何とも言えないのですが、おそらくはゲートキーピングの手法で、αエラーを保った状態でDFSの検定が将来的になされるのだと予想しますが、この症例数で同等性が検証されるかどうか疑問です。それでもその結果を待ちたいとは思いますが。


# by aiharatomohiko | 2017-09-17 23:57 | 論文

FALCON試験 名前は強そうだけど、

術前後も含めてホルモン治療が以前になされていない、閉経後局所進行または転移乳がんの一次ホルモン治療(化学療法は一レジメンまで許容)において、アナストロゾール1mgとフルべストラント500mgを比較した、ダブルブラインド・ダブルダミーのランダム化比較試験であるFALCON試験の結果です。

462例の患者さんが登録され、PFSが主要評価項目でした。PFS中央値はフルベストラント群において16.6カ月、アナストロゾール群では13.8カ月と、でフルベストラントの方が2.8カ月長かったことが示されました(ハザード比:0.797;95% 信頼区間:0.637-0.999; p=0.0486)。

副作用には、大きな差はありませんでした。


OS
については、おそらくゲートキーピング法でαが残った状態で検定が今後なされると思いますが、薬剤のクロスオーバーは許容されているはずですので、ほぼ同等ではないかと予想します。


以上を所与の条件とし、その結果と臨床での使用を考察してみました。


フルベストラント
500mgは、ホルモン治療がなされていない閉経後局所進行または転移乳がんの一次ホルモン治療における標準治療の一つとなったわけですが、全例に一次治療として使用するかどうかが問題です。三か月のPFSの延長がメリットですが、筋肉注射の侵襲と煩雑さというデメリットを考えると、どうでしょうか。

PDになればいずれにせよフルベストラントは使用するわけですし、OSが変わらない(仮定)のであれば、非侵襲的な治療から始める方が患者さんにとっても医療者にとっても良いという考え方もあるでしょう。フルベストラントを二次治療以降に使用すると一次治療に使用する場合と比べると治療期間が短くなるため、侵襲的な治療が行われる期間が短くなります。費用の問題も馬鹿にはなりません。


さて、この試験の対象が
de novoに限られたため、術後にAITAMの治療をして再発した人には本試験の結果が適用できません。当たりまえですが。単純のために術後AIを使用中に再発した場合で考えると、使用する薬剤の候補は、フルベストラント、TAM、術後使用していた薬剤がANA/LETであればEXEになるかと思われますが、こういった対象での比較試験は行われていない様ですから、何れが優れているかは不明です。なので、この場合も何れを使用しても問題ないでしょう。以下のデータもありますし。


補足:フルベストラント
250mgとタモキシフェンの比較はありますが、やはりホルモン治療がなされていない閉経後局所進行または転移乳がんの一次ホルモン治療というセッティングです。しかも、その結果は、TTP; median TTP, 6.8 monthsand 8.3 months, respectively; hazard ratio, 1.18; 95% CI, 0.98 to 1.44; P =.088と、フルベストラントは250mgとはいえあわやタモキシフェンに負けそうなデータでした。J Clin Oncol. 2004 May 1;22(9):1605-13.


# by aiharatomohiko | 2017-08-06 22:14 | 論文

なかなかご機嫌な結果-TACT2試験

デザイン:4391名のリンパ節転移陽性もしくはリンパ節転移陰性高リスク乳がんを対象として、epirubicin 100mg/m2 2週毎(dose dense)が3週毎(標準)より優れるか、 classical CMFより capecitabine(four 3-week cycles of 2500 mg/m² capecitabine per day)が劣っていないか(非劣性)をみた、2x2 factorial design。

結果:閉経前が40%、n0がほぼ半数。追跡期間中央値85.6か月での解析。

①Epirucibin q2wk vs q3wk は、[HR] 0・94, 95% CI 0・81–1・09;stratified p=0・42)であり、DD epirubicinは優越性を示せずかつ毒性が高いため、脱落。

②CMFに対する capecitabineの非劣性に関しては、書きぶりから仮説を理解するのが困難でした。

結果に、“There was also no significant difference”と書いているので混乱しますが、 “in TTR between the CMF and capecitabine groups (362 [17%] of 2178 patients in the CMF group had TTR events compared with 354 [16%] of 2180 patients in the capecitabine alone group, overall HR 0·98, upper 95·78% CI limit 1·12; 95% CI 0·85–1·14, p=0·00092 for non-inferiority and stratified log-rank test p=0·81 for superiority of capecitabine compared with CMF;figure 2).”と続きますので、非劣性は証明されたが優越性は証明されなかったといっているのが分かります。

95%信頼区間は上下とも15%ほどなので、同等と言ってよいでしょう。QOLは、24か月まではcapecitabineが優れていましたので、CMFに代わり得ることが示されました。なお、いずれの治療法間でもサブグループ間でのheterogeneityはありませんでした。

考察:E100単独にDDが無意味なことが分かった意義は大きい。しかしながら、E単独でCが入っていないために、AC60/600の場合にDDが無効とは言えない。当院ではACを使用しているために、個人的にはあまりinformativeでない試験結果となったのは致し方ありません。

Lancet Oncol. 2017 Jul;18(7):929-945.
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# by aiharatomohiko | 2017-07-23 21:53 | 論文

ペルツズマブの術後療法での有用性


ペルツズマブの術後療法での有用性を検討したAPHYNITY試験の結果がASCO2017で発表されると同時にNEJMDOI: 10.1056/NEJMoa1703643)に掲載されました。

【デザイン】

4805名の術後乳がん患者を対象。40%弱がn0。実薬とプラセボにランダム化。

・主要評価項目:invasive-diseasefree survivalrecurrence of ipsilateral invasivebreast tumor, recurrence of ipsilateral locoregional invasive disease, adistant disease recurrence, contralateral invasive breast cancer, or death fromany cause)。

・統計学的事項:IDFS:ハザード比0.75、検出力80%、αエラー両側5%OSはセカンダリーとされているものの、全体でαエラーが5%に保たれるように三回の中間解析が計画されている。ただ、co-primaryという記載でないことや、有意でなかったにもかかわらず中間解析結果が報告されていることから、IDFSOSというゲートキーピングの手法で解析が計画されていないのではないか、と思われた。

【結果】

IDFS(hazard ratio, 0.81; 95% confidence interval [CI], 0.66 to 1.00; P =0.045)と、ギリギリながらペルツズマブ群で有意に改善をみた。n+では23%の改善。イベント数が少なかったこともありn0では差を認めなかった。

・サブグループで交互作用はなかった。

OSは、hazard ratio, 0.89; 95% CI,0.66 to 1.21; P = 0.47) と有意ではなかった(この解析での有意水準は、p=0.00001)。

・心毒性は1%以下であるが、ペルツズマブ群で倍に増えている。

【考察】

20%のリスク低減は、ACに対するAC-PTX(三週毎)と同程度。つまり、modestくらい。

・観察期間が長くなれば差が出てくる可能性はあるものの、n0には直ちに使うほどの効果ではない。

・反対に観察期間が長くなれば、全体での推定値のハザード比が小さくなってくる恐れもある。

【感想】

進行再発での治療効果を考えると、事前にはもっと高い効果を期待しているものと思っていたので、事前の効果の見積もりがかなり低かったのと、それが正確であったのには驚いた。加えて中間解析がプランされていなかったことから、やはりあまり期待されていなかったことがわかるが、それならば試験の対象をハイリスクに絞った方が良かったのではないかと思えた。

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ご覧の様にこの試験の対象では、絶対値の差がほとんどありません。便益が1.7%の差でNYHA class III or IV heart failure and substantial decrease in LVEFが0.4%増える。うーん。




# by aiharatomohiko | 2017-06-14 00:56 | 論文

SABCS2016 AI長期投与の総括

AIが入った後の治療でAIを追加投与する試験は、TAMからAIに切り替える試験に比較すると、治療効果が高くないと思われるため、また差が出るのが遅れて出てくるため、精度よく差を検出するにはイベント数と観察期間が足りないと思われる。

再発リスクが高いケースに限っては、AI10年投与を考慮してよいと思われる。


# by aiharatomohiko | 2016-12-12 14:20 | 学会

SABCS2016 NSABP B42

TAM/AIもしくはAI5yで無病だった閉経後ホルモン感受性乳がんをLET5yかプラセボにランダム化した試験。DFSがエンドポイントで、中間解析でアルファを消費したため、p=0.0418が有意水準での解析。 n=3923名。4割がn陽性。

60月フォローで631イベント時点で解析が行われ、HR0.85(0.73-0.999)p=0・048 NSであった。

累積遠隔転移は7年で5.8%と3.9%でHR0.72。7年で2%の差。

At risk の数を見ると、これから差が開いていく可能性が高いと思われ、精度高く治療効果を見るためには、やはり長期観察が必要。気になるのはOSのHRが1.15とLETの方に死亡数がやや多いこと。骨折はHR1.2とLETで多い。


# by aiharatomohiko | 2016-12-12 14:18 | 学会

SABCS2016 IDEAL試験

閉経後ER陽性、5TAMAIによるホルモン治療後にレトロゾール(LET2.5y vs LET5yのランダム化比較試験。DFSがエンドポイントでn=1821の規模。スライドが手に入らなかったので、結果の解釈はややあやしい。

ランダム化時点からの5年DFSは、HR0.96(0.76-1.20)p=0.70と変わらず。2.5年後を起点にしたDFSは、HR0.88と、2.5年で十分という結論ではあるが、カプランマイヤーをみるとこれも5年以降から開き始めている印象あり。MA17では、LETを長く投与すればするほど治療効果が高いという研究結果もあったように記憶しているので、これもやはりこの時点で結論付けるのは時期尚早で、治療効果の推定にはもう暫くのフォローアップを待ちたい。


# by aiharatomohiko | 2016-12-12 14:16 | 学会

SABCS2016 DATA試験

DATA試験はTAM-ANAへスイッチして5年治療ののちにランダム化して、3年のアナストロゾール(ANA)と6年のANAを比較する試験。ただ、解析はランダム化して3年時点を起点とした3DFSadapted DFSと記載)を検定するというデザインで、これではITTによる検定とはならず、せっかくRCTをしたにもかかわらず、研究の質が観察研究レベルになってしまうとのこと。

α5%、β20%HR0.60の研究仮説で、n=1860がランダム化されたものの、両群ともに同じ治療が行われている3年のうちに、3年群で91のイベント発生と5件のフォローアップロスト、6年群で103のイベント発生と1件のフォローアップロストが生じたため、解析からは除外された。解析は1660例で、2/3n陽性とリスクの高いポピュレーションが対象となっている。

Adaptedフォローアップ4.1年、261イベント発生時でaDFSの解析がなされた。HR0.79(0.62-1.02)p=0.07 OSHR1くらいであり、ネガティブな結果ということになった。しかしながら、カプランマイヤーは3年から開いてきており、イベント数も6年群で少ない。長期の観察をすることでより精度の高い知見が得られるように思えた。いつものことながら、筋骨格系の副作用が問題となる。


# by aiharatomohiko | 2016-12-11 12:18 | 学会