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by aiharatomohiko
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ハーセプチンのバイオシミラーの研究がイケてない件

CT-P6というハーセプチンのバイオシミラーとハーセプチンを比較した第三相試験の結果がLancetVolume 18, No. 7, p917–928, July 2017)に掲載されていましたが、抄録を読んだだけで全文を読む気を失ってしまいましたので、そのつもりで読んでください。

この研究は、549名の早期乳がん患者さんに対して、術前化学療法としてDTX75 -FE75Cハーセプチン or CT-P6を比較しています。二重盲検であったというのはデータの信頼性を高めていますが、一次評価項目がpCRであったというので、全文を読む気が失せました。その理由はこのブログに過去つらつらと書いているように、pCRが予後を代替する指標ではないからです。この研究は同等性を比較するという事になっています。結果は以下抜粋の如くで、A similar proportion of patients achieved pathological completeresponse with CT-P6 (116 [46·8%; 95% CI 40·4–53·2] of 248 patients) andreference trastuzumab (129 [50·4%; 44·1–56·7] of 256 patients). The 95% CI ofthe estimated treatment outcome difference (−0·04 [95% CI −0·12 to 0·05]) waswithin the equivalence marginということだそうです。なお、副作用は大差ないようです。


本文を読んでないので何とも言えないのですが、おそらくはゲートキーピングの手法で、αエラーを保った状態でDFSの検定が将来的になされるのだと予想しますが、この症例数で同等性が検証されるかどうか疑問です。それでもその結果を待ちたいとは思いますが。


by aiharatomohiko | 2017-09-17 23:57 | 論文

SABCS 2013 HER2陽性の術後療法


S1-04 n-に対する術後療法としてのH+PwのPII試験。

HER2+ n0 <3cm n=406が対象。
pT1の5yDFSは、MDACCで77.1% 、NCCNで83.3%
再発リスクが低いと思われるpopulationで毒性の低いレジメの有用性を検討した試験。特にアンスラサイクリンによる心毒性を避けるためか。RCTは難しいので、single arm PII試験としている。
Pw80+H x12→Hq3wk x13
DFSは
Null hypothesis 9.2%
Alternate hypothesis 5%
1600人年のフォローで最終解析の予定だった。

結果:追跡期間中央値3.6年、1435人年時点の三次中間解析の結果で、IDMCが発表を勧告した。
10 DFSイベント
3yDFS 98.7% (95%CI 97.6-99.8%) p<0.0001
心毒性は、CHF 0.5%(symptomatic) 3.2%(asymptomatic)と受容できる範囲。
背景として67%がHR+。

短評:RCTが行いにくいpopulationでのPIIで臨床的な意義がある。しかしながら、追跡期間が短くイベント数が極端に少ない時点での発表となったため、経過を追っていくとイベントがいくつか増えるだけで一気にDFSが下がってしまう可能性があるので、要注意ではある。
by aiharatomohiko | 2013-12-17 13:56 | 学会

ESMO2012 PHARE試験 ハーセプチン6m vs 1y

ハーセプチン術後療法の六ヶ月と一年の比較を行っていた

Phare試験の結果も報告されたようです。


3000名以上を登録した、非劣性のHRを1.15と設定した試験です。

42.5 ヶ月のフォローで395のDFSイベントが観察され、6ヶ月の

HR=1.28 (95%CI: 1.04 – 1.56, p=0.29)で非劣性が証明されなかった

という結論ですが、むしろ1年の方が優れているという結果にも

とれますので、HERAの結果とあわせるとハーセプチンの標準投与期間は

一年でほぼ決定と言えそうです。
by aiharatomohiko | 2012-10-02 00:01 | 学会

ESMO2012 HERA試験 1y vs 2y

RocheのHPからの引用ですが、ハーセプチンの一年と二年で成績は

変わらなかったようです。


f0123083_23401061.jpg

by aiharatomohiko | 2012-10-01 23:41 | 学会

HER2陽性ER陽性転移性乳がんの治療


昨年のサンアントニオで発表された、HER2陽性ER陽性転移性

乳がんを対象とした、一次療法におけるラパチニブ vs 

ラパチニブ+レトロゾールのランダム化比較試験の結果が

JCO(J Clin Oncol 27. © 2009)にのりました。

内容はサンアントニオの時と同じです。

つまり、HER2陰性乳がんではラパチニブの効果がなく、HER2陽性では

無増悪進行期間は30%改善されるが、全生存期間に有意な改善は無い、

ということです。


また、同様の対象で行われた、ハーセプチン+アナストロゾール 

vs アナストロゾールの試験結果もJCO(J Clin Oncol 27. © 2009)

にのりました。

無増悪進行期間は40%改善されるが、全生存期間に有意な改善は無い、

ということです。


HER2陽性ER陽性転移性乳がんの治療においては、ホルモン治療単独を

優先とし、進行してから化学療法と抗HER2療法を行えばよいという結果です。

ハーセプチンとホルモン剤を同時併用する意義は、毎週点滴を行わなければ

ならないわずらわしさや医療費を考えると、患者さんにメリットがあるとは

思いがたいです。

ラパチニブとホルモン剤の併用は、医療費を考えなければ点滴をする

わずらわしさがないため、少しましだと思いますが、下痢などの副作用による

QOLの低下が懸念されます。


結論として、全生存期間の改善が見られないので、ホルモン剤と抗HER2療法

の併用は、個人的にはお勧めしません。
by aiharatomohiko | 2009-11-08 20:55 | 医療

ザンクトガレン・コンセンサス会議:ハーセプチンの術後療法


日本では進行・再発にしか使用できないハーセプチンですが、

今日欧米では当たり前のように術後再発抑制に使用しています。

コンセンサス会議では、腫瘍径1cm以下、ホルモン陽性、

リンパ節転移陰性といった場合によってはホルモン療法さえ行わない

ような場合にも、ハーセプチンを使用するという意見が3割もあり、

少々というか、かなり驚きました。

これはやりすぎでしょうという印象をもったDRも多かったようです。

化学療法との併用については、同時併用・逐次併用があります。

術後化学療法と併用した方が、再発抑制効果が少し高いような

データがありますが、確定的ではありません。

心毒性から考えると、化学療法後にハーセプチンを開始した方が

良いのですが、悩ましいところです。

気になる日本の状況ですが、中外製薬からのインフォメーションによると、

昨年11月に厚労省に申請済み。迅速審査の対象になっているため、

遅くとも本年11月には認可される見込みとの事でした。

詳細は未確定ですが、認可はHERAタイプで、化学療法後に

3週ごとの使用となる見込みらしいです。
by aiharatomohiko | 2007-04-01 12:08 | 医療