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by aiharatomohiko
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タグ:アバスチン
  • NEJMの論文があまりにつまらなかったので、つられました
    [ 2012-01-26 22:38 ]
  • SABCS2011 4アウトでも、アバスチン祭りは開催中らしい
    [ 2012-01-13 22:35 ]
  • サンアントニオ2011概況
    [ 2011-12-10 06:38 ]
  • アバスチンの乳がんへの適応にみる日米の差
    [ 2011-11-26 23:42 ]
  • アバスチン:似たような結果と異なった解釈 余談
    [ 2011-02-09 00:18 ]
  • アバスチン:似たような結果と異なった解釈
    [ 2011-02-09 00:10 ]
  • FDAがアバスチンの転移・進行乳がんでの適応取り消し
    [ 2010-12-25 14:39 ]
  • FDA 転移性乳がんへのアバスチン適応認可
    [ 2008-02-28 21:41 ]
  • アバスチン続き、AVADO study速報
    [ 2008-02-14 07:40 ]
  • アバスチン、結果はpositiveだが…その2
    [ 2008-02-11 00:31 ]
NEJMの論文があまりにつまらなかったので、つられました

術前化学療法でpCR率を比較したって、真のエンドポイントである

全生存率にどれくらい反映するか全くわからないので無意味だという

ことが既にNSABPの試験などからわかっているにもかかわらず、

アバスチンを追加するとpCRが上がるっていうだけのつまらない

以下の二つの論文がNEJMに載っていました。


Neoadjuvant Chemotherapy and Bevacizumab for HER2-Negative Breast Cancer
G. von Minckwitz and Others | N Engl J Med 2012;366:299-309

Bevacizumab Added to Neoadjuvant Chemotherapy for Breast Cancer
H.D. Bear and Others | N Engl J Med 2012;366:310-320


データは、pCR rate 14.9% with epirubicin and cyclophosphamide

followed by docetaxel and 18.4% with epirubicin and

cyclophosphamide followed by docetaxel plus bevacizumab

(odds ratio with addition of bevacizumab, 1.29; 95% CI, 1.02 to 1.65; P=0.04)

と、

pCR rate 28.2% without bevacizumab vs. 34.5% with bevacizumab, P=0.02

です。


あまりにつまらなさそうだったのでabstractしか読んでいないのですが、

内容がとんでもなく素晴しいものだったり、私が勘違いしているよう

でしたらご教授下さい。フルで読んでみます。

個人的には何じゃこれでNEJMか、という感じですが、

そもそも雑誌のレベルが落ちている可能性も否めません。


by aiharatomohiko | 2012-01-26 22:38 | 論文 | Trackback | Comments(3)
SABCS2011 4アウトでも、アバスチン祭りは開催中らしい

AVEREL試験

HER2陽性転移乳癌を対象として、ドセタキセル+ハーセプチン±

アバスチン15㎎ q3wの試験。

n=424  中央値26か月フォローのデータが発表されました。

PFS 13.7月vs16.5月 HR0.82 (95%信頼区間 0.65-1.02)

とPFSは改善傾向だったが、

全生存期間は HR1.01(95%信頼区間0.74-1.38)とまるっきり

改善傾向が見られず、HER2陰性での試験を再現しただけでした。

血中VEGFが予測因子となる可能性が指摘されたのが、唯一の収穫か。


HER2陰性の3試験で全生存期間の改善がみられず、HER2陽性でも

ネガティブ、4アウトを献上というのが普通の読み方なんだろうけど、

提灯記事ならば、”アバスチンがHER2陽性乳癌でも無増悪期間を

改善の傾向”という見出しですね、きっと。


そうそう、アバスチン祭りが各地で開催中らしく、処方は

西高東低らしい(未確認)。


これに限らず、”企業スポンサードの研究会”もしくは

”企業スポンサードの学会でのランチョン”で、”名前が知られ

ている先生の講演”が組まれていたら、それは企業による”洗脳”

であると考えてまず間違いないです。

節操の無い講演をする人もいるようなので、話半分に聞くのが

無難です。


企業は売るのが仕事(ノルマの無い会社は無い)。

われわれは患者さんのリスク・(コスト)ベネフィットを考えて

使うか使わないか判断するのが仕事。



by aiharatomohiko | 2012-01-13 22:35 | 学会 | Trackback | Comments(2)
サンアントニオ2011概況

今年もサンアントニオに来ています。今年は寒いです。

相変わらず会場は人で一杯です。

大きなRCTの結果がいくつも発表され、特にBOLEROIIやCLEOPATRA

といった分子標的治療の臨床試験結果がNew Englandに併せて掲載される

など、充実した内容となっています。

また、術前化学療法の早期治療効果を元に薬剤や投与サイクルを

変えることにより予後改善が得られるという画期的な試験結果や、アバスチン

の4アウト目(byW先生)の試験結果、NSASBC02の結果も報告されました。

盛り沢山な今年のサンアントニオの概況でした。


by aiharatomohiko | 2011-12-10 06:38 | 学会 | Trackback | Comments(0)
アバスチンの乳がんへの適応にみる日米の差

アメリカでは2010年夏に独立委員会の評決により12-1でアバスチンの

転移乳がんへの適応取り下げが勧告され、これを受けて本年6月末にFDAが

2日間に渡る公聴会を開きました。その際に独立委員会の再評決も行われ、

6-0で取り下げを支持するという結果でした。

最終的に11/18に適応承認の取り消しが行われ、その結果が同日にHP

にアップされています。取り消しの理由は、消化管穿孔などの重篤な

副作用がみられる一方で、全生存期間の改善が見られなかったため、

リスクベネフィットを考えて承認すべきでないということのようです。

新しいデータが出たおりには再承認もあり得ると読めました。

首尾一貫した態度であると感じます。

Q&Aには薬価が高いことは考慮しなかった旨も書かれていました。

http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/ucm279485.htm


さて、これに先立つ本年8月1日に日本ではアメリカと逆方向である

アバスチンの乳がんへの適応拡大に向けた審議が行われたようです。

その際の議事録が11/14(アメリカに比べると遅いですね。)

に公開されています。

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001uiuh.html

内容を読むと、機構が適応拡大に賛成、しかしながらその理由が”本剤

の有効性を再現するような試験をデザインするのは、現状では難しい

のではないか(使用したい人が多いため)”であるのには驚きました。

有効性を再確認するような試験ができないから承認ですか。

この理由であれば、たまたま良い結果が出たような薬剤はその効果が

疑問視されたとしても、追試が難しいという理由で全部承認するしかない

ということになりますね。正気でしょうか。

部会長もこの意見にややなびいているようです。

委員の先生方はとても全うな意見を出されていて、まともな議論が

行われていたことは伺い知れます。

委員の先生方はどちらかというと即時の適応拡大に難色を示されて

いたように読めるのですが、結局は8月25日に継続審議となり、

そこで承認されたようです。

ただ、8月25日の審議結果が未だに公開されていません。これでは、

われわれにはどういった理由で承認されたのか、承認に条件が付いた

のか否かといったことは今もってわかりません。

適応拡大の是非はともかくとして、FDAの即日公開とは比べようもなく

遅く、怠慢といわれても仕方がないのではないでしょうか。

残念ですね。


私の個人的な考えを述べると、アバスチンが有効な対象があるよう

には思えるものの、それがどういった患者さんであるかをわかる術

が現状ないために、FDAの決定の方を支持します。


by aiharatomohiko | 2011-11-26 23:42 | 医療 | Trackback | Comments(2)
アバスチン:似たような結果と異なった解釈 余談

余談ですが、Referenceを見ていると、数あるアバスチンの試験のうちで、

たまたま良い結果が出た論文がNEJMに掲載され、真の値に近そうなものは

JCOかそれ以下という、何ともなえるような気持ちになる事柄にも気づきま

した。まあ、そんなものだよといわれれば、それまでの話ですが。


以下の論文はまだ読んでいないのですが、関連したものとしてお勧めでき

そうです。
When are "positive" clinical trials in oncology truly positive?
Ocana A, Tannock IF. J Natl Cancer Inst. 2011 Jan 5;103(1):16-20.

また、この著者らは、アロマターゼ阻害薬はタモキシフェンにOSで勝って

いない上に、QOLでも勝っていない。なおかつ副作用でも優れているとは

言えないので、標準治療薬とは言えない。というコメントも出しています。

ATACの論文などでアロマターゼ阻害薬の有用性を刷り込まれている

先生方が読むと、目からうろこが落ちるか、内容が理解できないかの

どちらかでしょう。

Up-front use of aromatase inhibitors as adjuvant therapy for breast
cancer: the emperor has no clothes. Seruga B, Tannock IF. 
J Clin Oncol. 2009 Feb 20;27(6):840-2. 

私はTannockの意見には相当程度同意できます。某先生から良く

“コンサバ“といわれるのですが、アロマターゼ阻害薬の試験結果、

CYP2D6の多型とタモキシフェン効果の関係に関する研究、アバスチンの

試験結果などをじっと見ると、あせって新しい治療に飛び乗るよりも、

それらを横にらみしながらも確立された治療法を行うことが、結局は

患者さんの利益になるという想いを強くした次第です。

まあ、もっと言いたいことはありますが、この辺でやめときます。




by aiharatomohiko | 2011-02-09 00:18 | 論文 | Trackback | Comments(2)
アバスチン:似たような結果と異なった解釈

アバスチンを題材にとっていますが、薬物療法の有用性に関する議論の本質

を突いた感のある総説(Comment)が、JCOに載りました。

Ocaña A, Amir E, Vera F, Eisenhauer EA, Tannock IF. 
J Clin Oncol. 2011 Jan 20;29(3):254-6.

原文を読んで頂くと、ナルホドな、と感心されると思うので、ぜひ原文で

読んで頂きたいのですが、以下要約を。

・化学療法±アバスチンの臨床試験の結果は、全てのがん種(乳がん・

卵巣がん・肺がん・胃がん・前立腺がん・大腸がん)で、アバスチン

使用群で無増悪生存期間(PFS)に改善傾向を認める一方で、全生存期間

(OS)に明らかな改善が見られないという傾向が、ほぼ一定して観察

されている。

・にもかかわらず、ある試験ではPFSを一次評価項目としているために

結果が“Positive”と発表され、別の試験ではOSを一次評価項目としている

ために結果が“Negative”と発表されている。

どちらが適切なのであろうか。

・結論を言うと、全生存期間やQOLといった適切な評価項目において、

臨床的に意味のある違いが認められたときに、“Positive Study”とすべき

である。 

・OSの改善が認められたときでさえも、潜在的に伴うQOLの低下とのバランス

を考える必要がある。(注)つまり、OSで有意差を持って勝った時でさえ、

それだけを持って“Positive study”とはするべきではないというスタンス。

統計学的有意差原理主義にとらわれている先生方に読んで欲しい。

目からうろこが落ちるか、内容が理解できないかのどちらかでしょう。

・特記すべきことに、試験が開始されてから、卵巣がんと肺がんの二試験で、

主要評価項目がOSからPFSに変更されていた。(注)OSでは十分なイベント

が得られないため、手っ取り早く結果の出る評価項目に変えたということ。

・Oncology communityは、PFSの改善に関して過剰な解釈をしている。

PFSの改善は、特に無症状の場合に画像での変化だけを追っている場合

には、患者にとっての意味のある成果とは言えない。

・がん種によって、評価項目や結果の解釈の基準が異なるのはおかしい。

すべてのがん種で、OSを主要評価項目として、臨床試験をすべきである。

といったところです。まさに正論ですが、どの程度の臨床試験がこの基準を

満たしているのでしょうか。


アバスチンのランダム化比較試験の結果一覧を見てみると、PFSの改善は

1~3ヶ月程度、OSの改善は-1~2ヶ月程度です。いくつかの試験では

重篤な合併症が増加することが報告されていることを考えると、アバスチン

はとても臨床使用に耐えないという結論になります。やはり。

以下J Clin Oncol. 2011 Jan 20;29(3):254-6 より引用。





by aiharatomohiko | 2011-02-09 00:10 | 論文 | Trackback | Comments(0)
FDAがアバスチンの転移・進行乳がんでの適応取り消し

進行大腸がんでは標準治療となっているアバスチン。

乳がんでも、その効果について期待が大きく、いくつもの臨床試験が

行われています。

しかしながら、転移・進行乳がんについては、進行を抑制する期間は

延長するものの、全生存期間を改善する効果が証明されなかかっため、

とうとう一度認可された承認が取り消されることとなりました。


FDAからの声明を見てみると、なぜ認可したのか、そしてなぜ取り消しと

なったのかについて、理路整然とした内容が書かれていました。

個人的にはそもそもなぜ認可したのか疑問があるため、言い訳のように

感じるところもあるのですが、総じて立派な開示の仕方であると思います。

要は、どこかの国の内閣の如く仮免だったのが、本試験で落ちた

ということですね。


FDAのステートメントで目を引いた内容は以下の通りです。

・E2100および追加で行われた複数の臨床試験によっても、進行を抑制

する期間の延長は証明されたものの、全生存期間を改善する効果が証明

されなかった。

・追試験の進行抑制期間の改善効果が、E2100ほど印象的ではなかった。

・その理由として、E2100は中間解析でPFSの改善効果が高かったために

早期試験中止となったが、E2100で見られた程の効果が、他の試験では

再現されなかった。これは“random high”効果ではないかと指摘されている。

→たまたま良い結果が出たときに、試験が中止となったために、真の治療

効果よりもよく見えていた、ということです。

かねがね考えてきたことですが、やはり中間解析結果には気をつけなければ

ならないという事でしょう。

他の早期終了した臨床試験の治療効果についても、注意してみる必要

はあるでしょう。

・重篤な副作用が20%ほど増える。

・それとトレードオフするほどのQOLやclinical benefitの改善も明らか

でなかった。

・効果のあるサブセットが見当たらない。もしあるとしても、現時点では

見分ける方法がない。


個人的に最も印象的だったのは、以下に引用する文章です。

-以下引用-

No trial to date has demonstrated an improvement in OS.

Based on consultation with ODAC in 1999, FDA has recommended

that an improvement in OS be the regulatory endpoint for applications

evaluating drugs and biological agents in the first-line setting in

metastatic breast cancer.

An improvement in OS is considered direct clinical benefit.

None of the trials for initial treatment of metastatic disease

(E2100, AVADO, RIBBON1) were reviewed by the Agency under a special

protocol assessment and the Agency did not agree with the primary endpoint

(PFS) prior to trial initiation.



代替エンドポイントは、真のエンドポイントと相関してこその代替エンド

ポイントです。手っ取り早く結果を出して承認をとる目的で、代替エンド

ポイントが一次エンドポイントとして使われる臨床試験がほとんどですが、

十分な症例集積ができるようになっている現状を考えると、今後は真の

エンドポイントを一次エンドポイントとすべきでしょう。

少なくとも代替エンドポイントだけでFDAの承認を取ることは簡単では

なくなっているように感じます。


保守的といわれるでしょうが、日常臨床においては、新しい治療法に

飛びつくのではなく、真の治療効果を見極めてから新しい治療を取り入れる

ことが、結局は患者さんのためになるのだと、考えています。


転移・進行乳がんでアバスチン時代が来るのは、効果予測因子が

見出されてからでしょう。


by aiharatomohiko | 2010-12-25 14:39 | 医療 | Trackback | Comments(0)
FDA 転移性乳がんへのアバスチン適応認可

FDAが転移性乳がんへのアバスチンの適応を認可しました。

AVADOのデータに目新しいものがなかっただけに意外でした。

全生存期間では有意に良好ではなかったが、QOLが改善されたのが、

その理由であるような報道もありますが、データがパブリッシュされないと

何ともいえません。

Advocacy groupにも賛否両論があるようですが、

"Genentech wins; patients lose,"というのは、強烈ですね。

まとまった記事は、以下です。

http://online.wsj.com/article/SB120368879321485741.html?mod=sphere_ts&mod=sphere_wd


by aiharatomohiko | 2008-02-28 21:41 | 医療
アバスチン続き、AVADO study速報

転移再発乳がんの一次治療でアバスチンとタキソテールを併用する

AVADO studyの結果が発表され、無増悪生存期間で併用群が

優れていたとジェネンテックから発表がありました。

正式には学会発表(EBCCかASCO?)を見ないとわかりませんが、

全生存期間のデータは発表されていないようです。

FDAでは転移性乳がんにアバスチンは認可されていないのですが、

このニュースから考えると状況に変化はなさそうです。



by aiharatomohiko | 2008-02-14 07:40 | 論文
アバスチン、結果はpositiveだが…その2

試験の結果からベバシツマブが転移性乳癌で保険適応を取ることが

出来るのか。また、もし適応が取れたとして、実際に使うのかというところが

大きなポイントになります。

個人的には全生存率が改善していないため、保険適応が取れたとしても

使用する気にはなりません。患者さんにとって、単に抗がん剤を使用している

期間が延びるだけだからです。

しかも、通常の化学療法の費用に加えて1回約20~30万円、

月にすると約40~60万円という相当高い医療費が追加されますし。


イギリスでは転移性大腸癌ですら高価すぎるため保険適応を取れなかった

と言うこの薬。全生存率が改善されないのでは、高い薬剤費に見合う効果が

あるとはいえないと思います。

アバスチンの使用が生存に寄与するサブセットを見つけ出すことが出来れば

別ですが、いくらなんでも今の状況で厚生省の認可が下りてバカスカ

使用されるという事態にはならないでしょう。

ところで、製薬メーカーは厚生省に保険適応の申請を出すのでしょうか。

出すのでしょうね。

個人的には、術後療法での結果に期待といったところです。


by aiharatomohiko | 2008-02-11 00:31 | 論文