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by aiharatomohiko
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<   2013年 10月 ( 4 )   > この月の画像一覧

ゆずるピンクリボンバッジで表彰を受けました


今月はピンクリボン月間ですが、これに合わせて当院で箕面市のキャラクターである瀧の道ゆずるのピンクリボンバッジを作成して、市役所と保健センターに寄贈したところ、市長から表彰を受けました。
箕面市の市長は若くて有能な方で、がん検診にも関心を持っておられます。
今月あと少しですが、乳がん検診にも頑張ります。

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by aiharatomohiko | 2013-10-26 23:07 | 日常

ビスフォスフォネートとGTB


術後にビスフォスフォネートを使用したグループで予後が改善しているかどうかというのは乳がん治療における大きなトピックの一つですが、これもGTBがその結果に大きな影響を与えている事例として挙げられています。

BIG1-98試験が例に挙げられています。この試験では、約12%の被験者が試験開始時点かそれ以降にビスフォスフォネートを使用しており、なおかつその半数以上がランダム化の3年以降にビスフォスフォネートを開始していました。つまり、半数以上が3年以上のDFSの下駄を履いているという事になるようです。さて、GTBを考慮しないナイーブな解析結果では、ビスフォスフォネートの使用によりDFSのハザード比が0.50(95%CI 0.43-0.60)と著しく再発を抑制するという結果が出ています。ところが、GTBの影響を打ち消すような解析方法が3種類あるようなのですが、何と3種類全ての解析方法でビスフォスフォネートの効果が確認できなくなっていたということです。

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ランダム化比較試験の結果でも、ビスフォスフォネートの再発抑制効果は厳しい結果なのですが、近々行われるEBCTCGのミーティングではどのような扱いになるのでしょうか。

ところで、GTBの影響はメトホルミンとかの再発抑制効果の知見にも関わっているかもしれませんので、ランダム化比較試験の結果が楽しみです。
by aiharatomohiko | 2013-10-07 09:58 | 論文

Guarantee-Time Biasおそるべし!


Guarantee-Time Bias(GTB)っていうのがどういったバイアスであるのか、この論文を読むまで有ることすら知りませんでした。あまりに難しそうな内容に思えたので手に取ってみたものの、読む気にならずゴミ箱行きになっていたのですが、原先生のFBをみてゴミ箱から拾い上げることが出来ました。感謝です。読んでみると結構乳がんの臨床研究でも問題になっているバイアスである事が理解できたので、興味のある方は一読をお勧めします。(JCO 2013年 8/10号)

このバイアスは、ランダム化していない2グループ間の生存時間の比較をするときにおこり得ます。この論文では、臓器移植をしたグループと臓器移植をしなかったグループを比較すると、臓器移植をしたグループではそもそもドナーが見つかって移植をするまで生存する必要があるので、その時間の分臓器移植を受けなかったグループよりも生存時間に下駄をはくことになり、仮に臓器移植による生存期間延長効果がなかったとしても、臓器移植によって生存時間が長くなったように見えるということが例として挙げられていました。説明が下手なので、引用した図を見て下さい。

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この論文では、乳がんの臨床試験もいくつか引用しています。
一つは、抗がん剤治療によって化学閉経したグループの方がしなかったグループよりも生存期間が長いという知見についての考察です。当初NASBP B30試験では、ER陽性・陰性に関わらず化学閉経したケースの生存率が良かったと報告されていたものの、研究者はその後このバイアスがあることに気づいたため再度解析を行い、予後改善効果はER陽性だけに限定されていたと報告しなおしたとのことです。IBCSG13-93で同様にGTBを考慮した解析を行ったところ、同様の結果になったとのことです。この場合には、閉経になったケースはランダム化から閉経が確認されるまでの期間は無再発でいることが保証されるために、その分生存時間に下駄をはいていたからGTBを考慮しない解析を行ったために、当初はER陰性でも閉経したケースの予後が良かったようにみえたという事らしいです。たぶん。

化学閉経になったケースの予後が良いからといって、化学閉経しなかったケースにLH-RHを使うことが予後を改善するかどうかわからないのですが、さてどうしましょうか?

おそらく、続く。。。
by aiharatomohiko | 2013-10-06 22:04 | 論文

B38の論文化 Gemcitabineの追加効果は無さそう

術後化学療法として、TAC6サイクルおよびDose dense (DD)AC-PaclitaxelとDD AC-Pにgemcitabineを追加したレジメ(DD AC-PG)を比較したNSABP B38試験の結果がJCOの9/10号に発表されました。
初めの2レジメに対してDD AC-PGがDFSを25%改善するというのが研究仮説で、片側α0.025で90%の検出力が担保される、4894名のn+の乳がん患者さんが参加して行われました。
結果は、DFSもOSもDD AC-PGによるTACならびにDD AC-Pに対する改善はみられませんでした。
DD AC-PとTACの比較もなされており、DD AC-Pが何となく良さそうなデータ(DFS HR0.87 95%CI 0.74 to 1.01)ではありましたが、有意差はありませんでした。そもそもこのペアを比較検定してよいのかどうかわかりませんが。
年齢、ホルモン受容体、転移リンパ節数などでheterogeneityは認めなかったため、DD AC-PGが優れていると思われるサブセットを見つけることもできませんでした。
遺伝子発現解析などの研究が裏でなされているのかもしれませんが、今までのところアンスラサイクリンとタキサンを含むレジメにカペシタビンもしくはジェムシタビンを追加することで、明らかな生存期間の改善を認めていません。今後の術後化学療法の研究は、効果予測因子を見つけるか、わずかなハザードの改善が臨床的に意義の有る生存率の改善に結びつくような予後の極端に悪いサブセットでの研究を進めるか、予後は変わらないがより副作用が少ない治療法を開発するか、という方向になるのでしょうか。
ところで、TACとDD AC-Pで副作用の差があるので、それによってどちらかを選んでくださいねみたいなことが本文中に記載されていますが(図)、ぱっと見ただけではどちらがよさそうなのかわかりません。神経毒性が少ない分、TACが良いのでしょうか。長期間の毒性はどうなのでしょうか。PEG-GCSFの値段は安くはないでしょうから、治療期間は長くなるものの、同等の効果があるAC-Pwを加えて検討する必要がありそうです。それはそうと、アンスラサイクリン3サイクル→タキサン3サイクルなら18週なので、案外これが一番良いのかも。

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by aiharatomohiko | 2013-10-05 15:17 | 論文