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by aiharatomohiko
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<   2011年 12月 ( 8 )   > この月の画像一覧

SABCS2011 センチネルのマイクロメタに腋窩郭清は必要?


IBCSG23-01試験は、センチネルリンパ節のマイクロメタに対して

腋窩郭清なしvsありのRCT。 


対象はSn転移径2㎜以下(腫瘍径5㎝以下多発可)。

SNは50-200nmの厚さで切片作成。


一次評価項目はDFSで、当初n=1960のターゲット。

558イベントで、NoAD(郭清なし) vs ADのハザード比が

1.25で非劣性という研究仮説。


実際の集積はn=934 (10年間)

中央値57か月で98イベント 予定の五分の一

温存が90%、RTが90%、ホルモン治療が60%。 


結果:NoAD vs ADのイベント数が46 vs 52とNoAD群で少なく、

HR 0.87で95%CIの上限が1.12だったため、非劣性が証明されたと

結論された。こんな感じで比劣性というような結果が多いですね。


イベント数が少なく、絶対的な結論が得られるわけではないが、

非郭清でもあまり問題はないとは言えそう。
by aiharatomohiko | 2011-12-30 15:31 | 学会

ビスフォスフォネートの星取表


術後再発予防の星取表一覧

ABCSG12 (n 1800) ゾレドロン酸 閉経前内分泌感受性 ○
ZOFAST  (n 1000) ゾレドロン酸 閉経後内分泌感受性 ○
AZURE   (n 3300) ゾレドロン酸 閉経前・後 ×
NASBP B34 (n 3300) クロドロン酸 閉経後が2/3 ×
GAIN試験 (n 3000)  イバンドロン酸 閉経前後 ×

こうしてみると、効果がある対象を絞ったうえでランダム化

比較試験を行って、そこでポジティブな結果を出さないと、

やっぱり厳しいかも。
by aiharatomohiko | 2011-12-23 16:52 | 医療

SABCS2011 イバンドロネートもダメ


イバンドロネートの効果を検討したGAIN試験の結果も発表されました。

ddETC vs EC-PTX/X±イバンドロネートを比較した2x2の試験です。

n=3023 中央値39ヶ月の一回目の中間解析の結果です。

ibandronate vs none は 2:1に不均等にランダム化されています。

ibandronate群の90%が実際に服薬を開始、そのうちの18%ほどが

途中で中止したとのことです。ただし、6%はイベントが起こった

のがその理由とのこと。

対象の77%がホルモン感受性で、年齢中央値は49才です。


想定イベント数の50%が起こったときに、Bayesianのfutility

解析を施行することが設定されており、今回の結果はそれにあたる

とのことです。

その結果、これ以上検討しても仮説が証明される見込みはない

=futilityは化学療法間の比較では証明されなかったものの、

イバンドロネートでは証明されてしまいました。


3 year DFS

ibandronate 87.6%

observation: 87.2%

Cox regression:HR: 0.945, 95% CI (0.768, 1.16); p=0.59

という結果でした。


OSも違いがなかったです。

サブグループ解析で60才以上で良い傾向とは、苦し紛れですかね。
by aiharatomohiko | 2011-12-20 22:23 | 学会

SABCS2011 NSABP B34 クロドロン酸はネガティブ


術後薬物療法としての、プラセボvsクロドロン酸のランダム化比較試験

1600㎎を3年 (3年で60%のコンプライアンス)

n=3323 2/3が閉経後 ホルモン陽性が多い

副作用 ONJは1/1600例。

DFS ハザード比0.91 NS イベント312 vs 286

サブセットでは50才以上で有意に遠隔転移が少なかった。

対側乳がん、IBTR、二次がんが両群でかわらないため効果が

薄まったのではないかという考察あり。

OS ハザード比0.842 (0.672-1.054)と良い傾向にあった。


全体的にはネガティブな結果だったが、閉経後でよい傾向

という結果。またしてもはっきりしない結果になった。

ビスフォスフォネートは、何らかの予測因子があれば、有効な

サブセットが見つかりそうではある。
by aiharatomohiko | 2011-12-14 22:16 | 学会

サンアントニオ2011 ABCSG12試験アップデート


閉経前ホルモン受容体陽性乳がん術後療法におけるゾレドロン酸

の有効性を検討したABCSG12試験のアップデートの結果です。

フォローアップの中央値は84か月。

DFS(無病生存期間) HR0.72(0.56-0.94)230イベント

OS(全生存期間) HR0.63(0.40-0.99)82イベント

DFSのイベント数は200を超えて、一定の信頼性はありそうです。


サブセット解析はTAM/AIや腋窩リンパ節転移の有無でゾレドロン

酸の有効性は変わらないのですが、40歳未満では有効性が確認でき

なかったとのことです。

理由はよく考えても不明。

40歳未満では卵巣機能の抑制が不十分ではないかといった議論が

あるようですが、そうであれば40歳未満でのアナストロゾール群

の予後がかなり悪くなっているはず。

そのあたりはどうなっているのでしょうか。


さて、この試験とZO-FASTの結果だけ見れば、閉経後における

ゾレドロン酸の再発抑制効果はポジティブですが、AZURE試験

との相違が気になります。AZUREをおさらいすると、全体では

ゾレドロン酸の効果はみられなかったものの、閉経後のサブセット

解析では再発を抑制している傾向がうかがえたというものです。

もう一度AZUREのサブセット解析の結果を見てみましょう。


Invasive disease free survivalのゾレドロン酸群とコント

ロールでのイベント数は404と403ほぼ同数でした。

閉経前では、288と256とゾレドロン酸群の方が30イベント

ほど多く、一方閉経後では116と147イベントと30イベント

ほどゾレドロン酸の方が多かったという結果でした。閉経前

と閉経後のイベント数は差し引きゼロで、ただ単にばらついて

いるだけのようにも見えます。


もし低エストロゲン状態がゾレドロン酸の有効性の前提条件と

すると、AZUREの閉経前でも化学療法が95%に行われており、

化学閉経になっているケースもそれなりにあるので、ゾレド

ロン酸群で再発が多いというのは結果に再現性がないという

ように思えます(80%がホルモン受容体陽性)。

つまり、懐疑的に見ればAZUREの閉経前でゾレドロン酸投与

群の再発がむしろ多かったこととABCSG12の結果との違い

を明確に説明できるようなものはなく、結果が一定していない

という印象があります。ポジティブなサブセットだけをつまみ

食いして、“AZUREでは閉経後はエストロゲンの低い

サブセット、ABCSG12はLHRHIによりエストロゲン

が低いからゾレドロン酸が効く”というのは、私にはすっきり

しないですね。

ABCSG12ではほとんどのケースで化学療法が行われていない

ので、これが違いになっているのでしょうか。

しかし、その理由付けも難しいような。

色々と考えてみても、ゾレドロン酸に再発抑制効果があるか

どうかについては、個人的には迷宮入りです。
by aiharatomohiko | 2011-12-13 22:49 | お知らせ

サンアントニオ2011 ZO-FAST試験


5年フォローの結果が発表されました。

ホルモン受容体陽性閉経後乳がんでレトロゾールを投与した

症例が対象。n=1,065。

術後すぐにゾレドロン酸を投与するupfront群と骨塩量が低下

してから投与するdelayed群との比較です。

なお、delayed群では27%がゾレドロン酸の投与を受けている。

イベント数
upfront/delayed
DFS    42/62     HR0.66    p=0.0375
OS     26/36     HR0.69    p>0.05

とDFSでは改善が見られていますが、イベント数が少なく確定的と

までは言えないのではないでしょうか。

(p値だけでなくイベント数にも注目して下さい。)

ともあれ、この試験ではゾレドロン酸の再発抑制効果が、

継続して観察されています。
by aiharatomohiko | 2011-12-12 22:33 | 学会

サンアントニオ2011 アリミデックスとフェスロデックスの併用


閉経後内分泌感受性転移乳がんの一次療法(n=707)として、

アナストロゾール(アリミデックス) vs アナストロゾール+

フルベストラント(フェスロデックス)(500㎎→250㎎)のランダム化

比較試験の結果が報告されました。


対象は術後療法としてタモキシフェンが投与された症例、もしくは

アナストロゾール終了後1年以上経過した症例(n=12のみ)、

もしくはstageIVの症例です。


アナストロゾール群はPD時にフェスロデックスへのクロスオーバーが

強く勧められたとのことです。

無増悪期間(PFS)は、13.5月vs1 5.0月でp=0.007。

全生存期間(OS)は、41.3月vs 47.7月 HR0.81(95%CI 0.65-1.00)

とフェスロデックスの併用が優れている傾向が見られました。

サブセットでは、タモキシフェンの術後療法を行った症例では有効性が低く、

そうでない症例は有効性が高いという結果でした。


この試験の結果は併用が有意に良好でしたが、以前のRCTの結果

(Berg SABCS2009)は全くのネガティブでした。

今回の試験とどうして結果が異なったのかは不明確のため、現状では

併用は積極的には勧められないのではないかと思います。

提灯記事ならば、“フェスロデックスとアリミデックスの併用で、

予後が改善”と書くのでしょうか。
by aiharatomohiko | 2011-12-11 15:11 | 学会

サンアントニオ2011概況


今年もサンアントニオに来ています。今年は寒いです。

相変わらず会場は人で一杯です。

大きなRCTの結果がいくつも発表され、特にBOLEROIIやCLEOPATRA

といった分子標的治療の臨床試験結果がNew Englandに併せて掲載される

など、充実した内容となっています。

また、術前化学療法の早期治療効果を元に薬剤や投与サイクルを

変えることにより予後改善が得られるという画期的な試験結果や、アバスチン

の4アウト目(byW先生)の試験結果、NSASBC02の結果も報告されました。

盛り沢山な今年のサンアントニオの概況でした。
by aiharatomohiko | 2011-12-10 06:38 | 学会