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by aiharatomohiko
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<   2008年 07月 ( 2 )   > この月の画像一覧

aTTom試験 もう一つのタモキシフェン10年 vs 5年


先日参加させて頂いた会の中で、ASCOで発表されたタモキシフェン

10年と5年を比較したaTTom試験の中間解析結果のデータを

手に入れることが出来ました。


aTTomはATLASとペアで行われた試験で、今回の解析は8000名

あまりの登録のうち7000名ほどのデータを解析した結果です。


残念ながら再発抑制効果はATLASほどではなく、服薬コンプライアンスが

タモキシフェン10年で80%とかなり良いにもかかわらず、

乳がんの再発が10年投与群で5年終了群と比較して5%ほど

しか減っておらず、有意差もありませんでした。


安全性については、子宮体がんの発症は2倍ほどになっていました。

ただ、他の二次がんが10年投与群で少なくなっており、二次がん全体では、

どちらの群もほぼ同じという、ちょっと理由がわからないような結果

でした。子宮体がん以外の二次がんのデータはATLASでは発表されて

いなかったようですので、理由は不明です。


今まで報告のあった10年 vs 5年の結果をメタ解析した結果の

テーブルも見ることが出来、5年と比較して10年で再発のハザード比が

10%ほどの改善と言う事でしたが、追加で5年服用しようという気が

起こるほどのデータではないように感じました。


タモキシフェン5年終了後で再発リスクが高い人に対しては、閉経後の方

にはやはりアロマターゼ阻害薬をお勧めし、閉経前の人には以上の事を

ご説明した後に、続けるかどうするか検討することになると思います。


ATLASのデータを見たときには、ちょっと元気が出たものでしたが、

このデータではタモキシフェンの10年をお勧めするのはしんどい

感じです。


ただ、どちらも最終解析結果ではないので、もうしばらくデータが成熟

するのを待つ必要はあります。
by aiharatomohiko | 2008-07-07 22:15 | 論文

GEICAM9906:FEC vs FEC-wPTX


本日はお世話になっていた方からリクエストがありましたので、GEICAM

9906について考察します。

この試験は、リンパ節転移陽性乳がんを対象として、FEC90x6と

FEC90x4-wPTX100x8(FEC-P)を比較した試験です。

微妙に両アームの治療期間がずれているのと、FECとwPTXの

治療期間が異なっているのが、なんだか美しくないデザインです。

PACS01の方が対象的になっていて、美しいですね。


解析対象は登録されたうちの1246名の患者さんで、5年無病生存率は、

FEC-P 78.5% に対して、FEC 72.1% (絶対差 6.4%, 95%信頼区間

1.6% - 11.2%; P = .006)と、相対比で23%の再発リスク低下を

得ています(95%信頼区間 0.62 - 0.95; P = .022)。

全生存率も相対比で22%の改善を得ています。(95%信頼区間 0.57

- 1.06; P = .110).

どのような症例に対して、wPTXが有用かという事に関して研究がなされ

ましたが、HER2やホルモン受容体との関係は見出されませんでした。


最近発表されたタキサンを使用した術後療法のメタ解析の結果で示され

たのと同程度の再発リスク低減効果が、本試験でも示されました。

この試験にはいろいろなポイントが有ると思いますが、

個人的にPACS01で示された、アンスラサイクリンの6サイクルよりも、

タキサンを追加して同期間治療を行った方が良いということが確認

されたことを重要視したいと思います。

これらの結果を演繹すると、ACx3-wPTX9の方がACx6よりも良いと

言え、であれば当然ACx4よりも良いと考えられるわけです。

そうすれば、ACx4-wPTX12をしなくても良くなるので、臨床的には

楽になるのですが、頭の中で作ったレジメが現実の世界でワークする

とは限らないため、ACx3-wPTX9を使うわけにはいかないのが辛い

ところです。FECx3-wPTXx9で試験をしてくれていたら、もっと応用

が利く解釈が出来たかもしれないですが。。。

wPTXの量ですが、E1199ではwPTX80でDTX100と同等の効果が

得られているので、wPTX100までは必要ないかもしれません。

ただ、wPTX80でデータがあるのは12サイクルです。

余談ですが、DTXはTACの試験では75が使用されていたので、

100まで必要ないかもしれません。
by aiharatomohiko | 2008-07-04 21:47 | 論文