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乳がんの最新情報を紹介しています
by aiharatomohiko
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<   2006年 12月 ( 9 )   > この月の画像一覧

関西労災での最後の手術

関西労災病院を12月末で退職しました。3月末までは、外来と手術をお手伝いに行きますので、それまでは全くやめてしまうわけではありませんが。辞めた後もいろいろと連携して行くことになるでしょう。
左上は、高塚副院長と最後の手術の写真です。

今までも自分なりに誠実にやってはきましたが、全てが良い結果に終わったわけではありません。がんの治療に限ったことではありませんが、医療行為というのはいくら最善を尽くしたとしても、時には思わぬ結末になり、大変苦い思いをさせられることもあります。それでも、自分がベストの治療を行うことができると信じられる間は、努力してやっていきたいと思います。

お世話になった皆様、有り難うございました。
by aiharatomohiko | 2006-12-31 00:25 | 日常

2006年サンアントニオ乳癌シンポジウム EFECT試験

非可逆的選択的アロマターゼ阻害薬がPDになった進行再発乳癌に対して、エキセメスタンとフルベストラントを比較した第Ⅲ相試験。

TTPはほとんど同一で、差がありませんでした。

フルベストラントはERをダウンレギュレートするという効果が画期的ですが、第Ⅲ相試験では勝ったり負けたりでいま一つな印象です。
治療の選択肢が増えると言う点では、歓迎すべきことではあります。

進行再発乳癌では、なかなか差がでにくいところがあるので、adjuvantで期待、というところでしょうか。

ちなみにフルベストラントは日本ではまだ治験中で使えません。
by aiharatomohiko | 2006-12-27 19:22 | 医療

2006年サンアントニオ乳癌シンポジウム NSABP B-33

タモキシフェン5年終了後のエキセメスタン5年間の追加効果をみる試験。
MA17の結果で、プラセボ群がオープンになったために早期終了を迫られてしまった、かわいそうな試験だったが、どっこいデータを出してくるあたりが転んでもただで起きない感じです。

そういえば、当時学会で招聘されていたNSABPの偉い人(Dr.ウォルマーク?)が、「続けるのは倫理的に問題があるとされたが、個人的には続けたかった。」みたいな事を言っていたように記憶しています。スペインでは同じ様な試験が継続されていて、倫理観は国によって異なっていて当然だとも言っていたように思います。

脱線しましたが、途中でオープンになった結果、1598/3000のaccruelで終わったこの試験、エキセメスタン群の72%ほど、プラセボ群が44%実薬の服用を希望したとのことです。

エキセメスタン群の28%の人はどうしたんだ、ととても鋭い質問がフロアから上がりました。
Dr. マモウナスはわからない、と言っていましたが、レトロゾールに代えたのではないかとの意見がありました。これも鋭いスペキュレーションです。

こういった条件下でも、メディアン30ヶ月で再発を32%減らしているというのだから、結構なものです。ホルモン治療の期間はどんどん延びていく感じですね。

ということは、長期のコンプライアンスが問題になるので、多少効果が落ちても、副作用が少ない薬が勝つという風になっていくのではないでしょうか。
by aiharatomohiko | 2006-12-26 18:55 | 医療

2006年サンアントニオ乳癌シンポジウム BCIRG006

BCIRG006は、HER2 陽性の早期乳癌患者3,222 例を対象とした術後療法のランダム化比較試験で、AC-T(DTX)を標準治療とし、 TCH と AC-TH を試験アームとしています。

昨年は第一回の中間解析の発表が行われ、AC-T < TCH < AC-TH といった感じの結果でした。
今年はプロトコールに規定された第2 回中間解析結果の報告がありました。結果は、AC-T < TCH = AC-TH といった感じで、一番期待されているTCHのデータが昨年よりも良くなっていましたね。HR:0.67と0.61。
大体どの試験でもハーセプチンの追加でHRは0.6くらいになりますね。

副作用では、TCHは今のところ心毒性が低い印象です。
もう少しデータが成熟してきたら、副作用の違いが明確になり、どのアームが良いかはっきりしてくることが期待できます。

TOPOIIの増幅との関係では、TOPOIIの増幅がある症例では、3群間のDFSに明確な差を認めず、TOPOIIの増幅がない症例では、AC-T < TCH = AC-TH という傾向がより明確になっています。まあ、こちらもデータの成熟待ちという感じです。
by aiharatomohiko | 2006-12-25 18:49 | 医療

2006年サンアントニオ乳癌シンポジウム その4

放射線治療に関する発表もありました。

EORTCの温存療法後のブースト照射の意義についての発表について記載します。
①ブーストにより、局所再発が41%減ること。
②この効果は全ての年代において観察されたこと。特に40才未満の若年乳癌は局所再発のベースラインリスクが高いために有用性が高くなること。
③その代償として、線維化がひどくなり、重度のものが1.6%から4.4%に増加したこと。
④全生存率は変わらないこと。
という結果でした。


最近マスコミでは副作用が少ない体に優しい治療法として取り上げられがちな放射線治療ですが、まったくの間違いです。
皮膚に当てれば、皮膚は炎症を起こして硬くなったり、黒ずんだりします。長年たってから潰瘍をおこす事もあります。
舌に当てれば、味覚がなくなる事もあります。
お腹に当てれば、何年か経ってから放射線性腸炎をおこして、穴が開いて腹膜炎になったりすることがあります。場合によっては命に係わることもあります。

副作用がない治療法なんて、医療の世界にはありません。
by aiharatomohiko | 2006-12-24 14:47 | 医療

2006年サンアントニオ乳癌シンポジウム その3

非常におどろいた発表がこれ。

アメリカでは乳癌の生涯発症率が日本の3倍にも上ります(日本:23~30人に1人。米国:8~9人に1人)が、これが2003年から減少しているとのことです。
特に50才以上(閉経後)のER+の乳癌が減少しているとのことでした。

いろいろな理由を検討していましたが、もっともそれらしいのが、この年の前にホルモン補充療法により乳癌発症が増加するという報告があり、ホルモン補充療法を受ける人が減ったためではないかという仮説でした。

結構説得力がありましたが、真相はいかに。
by aiharatomohiko | 2006-12-23 14:30 | 医療

2006年サンアントニオ乳癌シンポジウムその2

今回のシンポジウムで記憶に残った発表を記憶するために、記載します。
まず、ラパチニブというHER1とHER2に対する分子標的治療薬です。
ラパチニブはハーセプチンと違い、脳転移に効果が期待できる薬剤です。
日本でも治験が終了したとのこと。
実際に使えるようになるまでは、まだ1、2年はかかるでしょう。

経口薬なので点滴しなくても良いというメリットがあります。
タキソールとゼローダどちらと併用しても、ハーセプチンと同等の効果がある印象でした。

副作用では、消化器症状、特に下痢が気になります。
この点ではハーセプチンの方が有利な印象でしたが、愛知県がんセンターの岩田先生に聞くと、下痢は臨床上そんなに問題にはならないとのことでした。
by aiharatomohiko | 2006-12-21 14:46 | 医療

2006年サンアントニオ乳癌シンポジウム

毎年12月に開かれる恒例のサンアントニオ乳癌シンポジウムに行って来ました。
全体の参加者は年々増加の一途で、日本からの参加者もかなり増えました。
日本の学会との大きな違いは、メイン会場は一ヶ所のみで、必ず聞きたい発表を聞くことができるようになっていることです。
また、発表のレベルもすこぶる高く、第Ⅲ相試験の解析結果がバンバン発表されます。
日本の学会で見られるような、珍しくもない「~の一例」という発表はありません。
まあ、そうでないとわざわざテキサスくんだりまで行く気にもなりませんが。。。

写真は、私も参加している日本の臨床試験グループのN-SASBC04の発表(発表者:自治医大穂積先生)ポスターです。
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by aiharatomohiko | 2006-12-21 14:23 | 医療

はじめまして-相原病院 乳腺科(大阪 乳がん専門病院)-

啓明会相原病院 乳腺科の相原智彦です。

大阪大学第二外科、大阪府立成人病センター外科、関西労災病院外科・乳腺外科を経て、平成18年1月から大阪府箕面市の啓明会相原病院で乳腺科を開設いたしました。


乳腺科は、とても大きな施設は別にして、大体どこの病院も1人か2人の専門医で成り立っています。相原病院 乳腺科のHP

当院は小さな病院ですが、私と清水院長の2人で乳腺疾患を取り扱っております。私が精密検査と手術時の執刀や薬物療法を担当し、清水院長が検診と手術時の助手を勤めています。
通常の乳がん診療には特殊な設備は必要なく、マンモグラフィー・エコー(超音波装置)などがあれば十分な診断を行うことができます。
放射線治療などの設備が必要な場合には、彩都友紘会病院などと連携して診療を行っています。

小回りがきくところを生かして、さらに質の高い医療・ケアを行うように努めますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
by aiharatomohiko | 2006-12-21 14:01 | 日常