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by aiharatomohiko
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アバスチン、結果はpositiveだが… その1


九州がんセンターのY先生、お待たせしました。アップします。

たまには感想送って下さい。

オホン。さて、722名の転移性乳がんを対象として、パクリタキセルと

パクリタキセル+ベバシツマブ(商品名:アバスチン)をファーストラインで

比較した第Ⅲ相試験の結果がNEJMに発表されました

(N Engl J Med 2007;357:2666-76.)。

プライマリーエンドポイントである無増悪生存期間は、中央値で11.8ヶ月 vs.

5.9ヶ月 (ハザード比 0.60; P<0.001)と併用群で有意にかつ相当程度に改善

していました。カプランマイヤーもきれいなデータですね。

全生存期間は、併用群で良い傾向が見られたものの、残念ながら両群で

有意な差はありませんでした(中央値 26.7 vs. 25.2ヶ月; ハザード比, 0.88;

P=0.16)。2005年のASCOで発表された中間解析では、全生存期間でも

併用群が勝ちそうな感じでした。

カプランマイヤーも何となく勝ちそうに見えますが、最終的には有意では

なかったということで、残念な結果でした。

重篤な(グレード3/4)副作用は、高血圧 (14.8% vs. 0.0%, P<0.001)と

感染(9.3% vs. 2.9%, P<0.001) が、併用群で多く見られました。


カペシタビンとの併用では、無増悪生存期間も全生存期間も勝てなかった

ベバシツマブでしたが(奏効率のみ勝った)、パクリタキセルとの併用では

プライマリーエンドポイントである無増悪生存期間できれいに勝ちました。

併用する薬剤が違ったから、結果が違ったのでしょうか?

論文のdisucussionにも書かれているように、カペシタビンとの併用試験では、

試験の対象がアンスラサイクリンとタキサンを既に使用した人だったため、

勝てなかったのだと推察します。

ファーストラインで試験を行えば、カペシタビンとベバシツマブの併用でも、

今回のパクリタキセルの併用と同様な結果が得られた可能性は十分ある

でしょう。

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N Engl J Med 2007;357:2666-76より引用。
by aiharatomohiko | 2008-02-11 00:06 | 論文
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