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by aiharatomohiko
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Iniparibの試験結果 ASCO2011


さて、本題に入ります。


本試験は、いわゆるトリプルネガティブの転移乳癌に対して

ゲムシタビン+カルボプラチンとゲムシタビン+カルボプラチン+iniparib

を比較した、一群250例を超える規模のランダム化比較試験です。


プライマリーエンドポイントは、無増悪期間および全生存期間です。

エンドポイントを二つ設定したために、通常5%に設定されるタイプIエラー

を無増悪期間に1%、全生存期間に4%と予め振り分けています。

つまりそれぞれのエンドポイントでp値がそれぞれ1%もしくは

4%を下回った場合に、統計学的に有意であると設定したという事です。


結果は、 無増悪期間の中央値(95% CI)は、 iniparibなしで4.1月(3.1, 4.6)

に対してiniparibありでは5.1月 (4.2, 5.8)、ハザード比 (95% CI)は0.79

(0.65, 0.98)、p-value 0.027でした。

これは予め設定した0.01を下回っていないので、有意とは見なされません。

全生存期間は、iniparibなしで11.1月(9.2, 12.1)、iniparibありでは11.8月

(10.6, 12.9)、ハザード比 0.88 (0.69, 1.12)、p=0.28と、こちらも

有意ではありませんでした。

全生存期間は明らかにネガティブですが、無増悪期間のp=0.027というのは

通常の試験デザインであればポジティブと見なされる値です。

ただ、試験のデザインが上のようだったため、有意でないとされます。


さて、この結果は統計学的な検討どおり、全くのネガティブと受け止めるべき

でしょうか。

それともネガティブでないとしたらどのように捉えれば良いのでしょうか。
by aiharatomohiko | 2011-08-28 22:08 | 学会
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