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by aiharatomohiko
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SABCS2010 CYP2D6の多型とタモキシフェン


タモキシフェンは、CYP2D6という酵素でエンドキシフェンに代謝されて、

効果を発揮するという考えがあります。考えといったのは、このことが明確に

証明されていないからです。


もし、この考えが正しいのであれば、CYP2D6の働きが弱い遺伝子多型を

もった人は、エンドキシフェンの血中濃度が低くなり、ひいては術後内分泌

療法としてタモキシフェンを使用した場合に、再発が多くなるはずです。

実際にそういった論文も発表されていますが、その一方で遺伝子多型と

再発は関係しないという論文も見られます。

また、タモキシフェンを服用している方が、CYP2D6を阻害する薬剤である

パロキセチン(SSRI)を服用すると再発が多くなるという論文がある一方、

パロキセチンの服用と予後は関係ないという論文も発表されています。


そういったわけで、この問題はまだ混沌としていますが、サンアントニオ

でATACとBIG1-98という二つのprospective studyにおいてCYP2D6の

多型とタモキシフェンの効果を検討した研究が発表され、どちらも関連無し

という結果だったので、インパクトは大きく感じました。

これらの発表を受けて、関連有り派のDr Goetzがdiscussionを行って

いました。その中のスライドを一枚挙げます。

f0123083_22304323.jpg


Dr Goetzが行った二つの研究は関連有りという結果で、今回の結果は

関連無しだったので、心なしか顔色が悪いように見えましたが、

うがち過ぎでしょうね。


現在前向きの研究が行われていると紹介がありましたが、これは転移再発

のようです。術後内分泌療法での検討も必要になるでしょう。

とはいえ、関連性が明確になるまでは、タモキシフェンとパロキセチンの

同時服用は避けておいた方が無難とはいえます。
by aiharatomohiko | 2011-02-26 22:31 | 学会
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