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乳がんの最新情報を紹介しています
by aiharatomohiko
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PARP1阻害薬-新たなターゲット-

ER/PR/HER2が陰性の乳がん、いわゆるトリプルネガティブ乳がんが

BRCAに異常のある遺伝性乳がんの表現型に近いことが知られています。

BRCA遺伝子そのものに異常はないものの、BRCA遺伝子のプロモーター

領域がメチル化により不活化をうけるなどしてBRCAタンパクの発現が

低下するため、DNAの二本鎖切断に対する遺伝子修復機構が阻害されて

いると考えられます。

このような細胞では、一本鎖切断に起因する遺伝子異常を修復する

PARPという遺伝子が過剰発現しており、この遺伝子産物の働きを

抑えることで細胞死をより誘導しやすくなると考えられています。


このPARPというタンパクを阻害する薬がトリプルネガティブ乳がんに

対して有効であることが先日のASCOで発表されました。

進行再発乳がん123名を対象としたランダム化第II相試験試験で、

ゲムシタビン/カルボプラチン±PARP1阻害薬という試験です。

結果は、PARP1阻害薬を使用した群で無進行生存期間の中央値が

3.3カ月から6.9カ月に伸び(ハザード比0.342)、

全生存期間の中央値もPARP1阻害薬を使用した群で5.7カ月から9.2カ月

にのびでいます(ハザード比0.348)。


アバスチンなどどうでもいいと思えるくらい、おそろしく良い結果

であり、もっと大規模な第III相試験が早くも行われるということです。


日本でパテントを持っている会社も頑張って治験を行わないと、

乳がん患者さんから激しく叩かれることになるのではないでしょうか。


(本日行われたたちてんウェブカンの話題からでした。)


追伸:あー、嫌な記事を目にしてしまいました。

サノフィ・アベンティス社のポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)

阻害剤・BSI-201が世界的に注目されていますが、

現時点ではBSI-201の特許はあと数年で失効します。
by aiharatomohiko | 2009-06-17 22:48 | 論文
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