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サンアントニオ2008 アロマターゼ阻害薬:いまだ残る疑問


タモキシフェン vs アロマターゼ阻害薬のメタ解析の発表がありました。

この発表にはTEAMとN-SAS BC03の結果は含まれていません。

タモキシフェン5年対アロマターゼ阻害薬5年の解析では、無病生存率

はアロマターゼ阻害薬で改善される。

改善効果は0-1年が最も大きいが、5年を超えても持続する。

全生存率の改善は見られず、乳がん死亡も非乳がん死亡もほぼ同等、

という結果でした。


タモキシフェン5年対タモキシフェンからアロマターゼ阻害薬切り換え5年

の解析では、無病生存率はアロマターゼ阻害薬切り換えで改善される。

改善効果は0-2年が最も大きく、5年を超えると効果はあまり見られない。

全生存率は20%ほど改善される。乳がん死亡は20%ほど、非乳がん

死亡も改善される、という結果でした。


どちらかというと、切り換えの方が良さそうに見えますが、本当でしょうか?


切り換え試験で無病生存率の改善効果が大きく見えるのは、試験の対象

が無治療の人とタモキシフェンを2~3年服用した人というように異なるから、

ということで説明できます。

ただ、なぜ切り換えで全生存率の改善がみられるのに、当初からアロマターゼ

阻害薬を投与することでは改善されないのか、ということの合理的な説明が

私にはできません。

ATACでは9年になってもアロマターゼ阻害薬の生存曲線が改善される

兆しが見えません。非乳がん死亡が多いのでアロマターゼ阻害薬の乳がん

死亡改善効果がマスクされているという議論があります。

しかし、この理屈ではアロマターゼ阻害薬の投与方法による全生存率の

違いを説明できません。なぜならば、試験に参加された方の年齢はどの試験

も60-64才くらいで揃っているからです。ATACやBIG1-98で高齢者が多い

のであれば納得できますが、対象が異なるというわけではなさそうです。


しかも、後述しますがBIG1-98の切り換えと当初からのアロマターゼ阻害薬

の投与の比較のデータが今回発表され、直接比較ではどちらかというと当初

からアロマターゼ阻害薬を投与する方が良さそうです。


早期の再発を抑制するという観点から考えると、当初からアロマターゼ阻害薬

を投与する方が優れているとする方が合理的に思えます。しかしながら、

この方法ではタモキシフェンと比較して全生存率の改善が見られず、

切り換えでは全生存率の改善が見られる。うーん。。。


何か見落としがあるのでしょうか?
by aiharatomohiko | 2009-01-18 17:04 | 学会
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